実際に「シフトノブをチタン製にするのだ♪」という人は多いです。
でもね。
最近の真夏の暑さ、雪国の真冬の寒さを知るとそんなことは言えなくなります。
お風呂より熱くなり氷より冷たくなる金属製シフトノブを一年を通して使えますか?
という話です。
純正オプションのシフトノブは金属製が多い
メーカーが推奨するオプションアイテムなので信頼性が高くそれなりの品質なので交換している人も多いです。
そのメーカーオプションのシフトノブは金属製であることが多いです。
新車でMT車を買う場合、オプションで用意されているメーカー純正のシフトノブに付け替える人も多いです。
基本的に割高ですが 車種のキャラに似合ってるデザインも多く、人気のオプションパーツだったりします。
実はラパンSSのMT車にもオプションでMOMOのシフトノブが設定されてたんだぜ?
ラパンSSは新車当時、MOMOのパーツをふんだんにオプションとしてたのです。
今まで一回も純正オプションMOMOのシフトノブを見たことないけど付けてる人いるのかしら?
※すごく割高だった記憶がありますので当然のように当倶楽部の個体ではオミットしたのですが。
中古で買う場合も常に触れる場所なだけにシフトノブを好みに交換する人は多いですな。
※ワタクシは車もバイクも中古で入手した車両は運転時に手で触れるところは全部交換したい派です。
シフトノブは人の好みが出やすいパーツの1つでもあります。
昔ほどではありませんが社外品でもMT車のシフトノブは多種多様な商品がラインナップされています。
素材も形状も実に様々です。
素材もいろいろありますな。
デザインもいろいろありますな。
※あんまり凝ったデザインのシフトノブはオシャレグッズに近いですが。
素材とデザインの組合せで自分好みのシフトノブを選ぶことが自分だけの車というアイデンティティの第一歩になったりするので、
車のキャラに有ったデザインと素材で自分好みのシフトノブを選べばいいのです♪
それに、
車のシフトノブは結構人から見られてたりします。
※「そのシフトノブ、何処製?」みたいな会話から休憩中のコンビニなどで車オタク同士の話が始まることは珍しくないですし。
シフトノブを選ぶ楽しみは多数派であるAT車にはあんまりありません。
AT車のシフトノブというのは車種ごとに個性的で汎用性が低かったりするので、せいぜいメーカーオプション+αくらいしか選べません。
多種多様な汎用品からシフトノブを選べるのは、
普段何かと虐げられているマイノリティのMT乗りにだけ許された数少ない優越感なのです。
そして、
どういうわけかスポーツタイプの車に乗ってる人は金属製のシフトノブに変更しがちです。
メーカー純正オプションのシフトノブも金属むき出しのものが多いし、
どんな車でも「これ付けとけば間違いない。」と行くくらい無難な選択です。
※スポーツタイプの車のメーカーオプションの多くは金属製のものですし。
金属製のシフトノブって見た目はスッキリしてカッコいいですが、一年を通して使ってみると思いのほか使い勝手が悪いのです。
ちなみに・・
シフトノブが短くなった最近の世代の車に限るのですが、マニュアル車のシフトノブは重たい方がシフトしやすいです。
実際、やってみるとわかりますがシフトノブが重たいほうが「テコの原理。」が、より働くらしいです。
手首で押し引きするような運転の仕方だと重いシフトノブの効果が素人でもわかります。
※シフトノブを上からつかむような操作の仕方をする人もいますがね。
某国産スポーツカーはグラム単位で軽量化しているにもかかわらず、
シフトノブには300g越えの重いものをつけてたりするくらいです。
ある程度、シフトノブ回りに強度があるなら重たいシフトノブを使うのは理にかなってるのです。
旧車のようにシフトノブが長めで華奢な場合、
重たいシフトノブをつけるといろんなところにストレスがかかって壊れるのでおススメはしませんが。
※旧車ってのは華奢なのですよ。ハンドルも細いし。操作系は頼りないレベルで脆いです。
こういう場合はシフトノブがブルブル震える位でも軽いシフトノブの方が無難ですよ。
ロータスヨーロッパの場合、
シフトノブが重かろうが軽かろうが長いロッドを介してシフトする都合上、
シフトフィーリングは最悪なのでワタクシは木製のオリジナル品をつけています。
※木工屋さんの友人Sさんに作ってもらったのだ♪
実はロータスヨーロッパの純正シフトノブも木製ですがもったいないのでストックしてあります。
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金属製シフトノブはカッコいいが使い勝手は悪い
「俺の車のシフトノブはチタン製だぜ♪」
とか言って自慢もできますし。
でも実際は意外と使い勝手は良くないのです。
カッコイイ金属というのは熱伝導がすこぶるよろしい。
したがって金属製のシフトノブは外気温に猛烈に影響を受けるということです。
ということは。
のですよ。
真夏の炎天下だと車内は50℃を軽く超えます。
その際は、それに近い温度のシフトノブを操作して運転せねばなりません。
少なくともエアコンで冷やされるまでは。
真夏の車内の気温ったら想像を絶します。
最近のフィアットやアバルトの樹脂製ダッシュボードが溶けるくらいですから。
※Ferrariもそうなんだってね(笑)ダッシュボード交換で100万円越えとかシャレにならないけど世界中で起きてる現象です。
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一方、長野にある当倶楽部の冬の朝の気温は余裕で-10℃を下回ります。
ということはシフトノブは氷並みかそれ以下の冷たさです。
※非接触温度計で計測しておけばよかった。
少なくとも、ヒーターで車内が温まるまではその冷たさを我慢しなければなりません。
なので、
冬とか真夏に 乗れない 乗らないヘンテコ車なら金属製シフトノブにこだわるのもいいでしょうが、
一年を通して普段使いする車の場合、金属製のシフトノブは出来ればやめておけってことなのです。
ドライビンググローブしてても熱さ冷たさは手に伝わってきますよ。
※ワタクシのように指抜きグローブを使ってると温度差が指先を直撃しますしね。
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アバルトのオプションシフトノブは金属製
しかも、しっかり重い。
たっぷりした密度で意外と大きい金属製の球体のシフトノブです。
素材はアルミらしいんですが見た目はステンレスっぽい光沢があります。
これが熱いわ冷たいわ。
当倶楽部のアバルト595コンペは新古車でした。
その際、 儲けたことに アバルト純正の金属製のシフトノブが付いていまして。
経験上、金属製のシフトノブの使い勝手の悪さを知っていたので乗り出し時に一旦純正ノーマル革巻きシフトノブに戻しました。
が。
しばらくするとアバルトの名義人である嫁が、
「せっかくあるんだから金属のカッコいいシフトノブにしろ。」
と強く言うので仕方なくワタクシがアバルトオプションのシフトノブに交換してあげたのでした。
アルミ製のオプションシフトノブの使い勝手の悪さを散々説いたのですが、
市場価格12,000円もすることに気が付いたらしく、それを使わないのはもったいないという「けち臭い理由。」でワタクシの助言は却下されたのです。
ところが。
金属製のオプションシフトノブにしてから3年経ちました。
通勤にアバルトを使っている嫁が、
「冬の寒さが堪える。」
とか言い出しまして。
※冷たさが我慢の限界だったらしい。
冷たすぎるシフトノブを革巻きの純正ノーマルに戻せということになりました。
ワタクシの作業工賃は大体定食一回分で相殺されるのです。
寒さに弱いくせに意地を張って突っ張るからです。
当倶楽部のアバルト595コンペは固い純正バケットシートにシートヒーター装備という寒さに弱い仕様です。
アバルト595コンペティオーネは競技用なので、
冷却系が凄くデカいので温まるのが遅くてヒーターが効くのが極めて遅いという公道で使うには面倒くさい車なのです。
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アバルト595のシフトノブの外し方
ただし、シフトブーツまで外さないと純正ノーマルの革巻きシフトノブには戻せません。
と、紆余曲折合ったものの、アバルトのシフトノブをオプションから純正に戻すことにします。
真冬の作業は冷たいのだ。
オプションシフトノブの撤去
グリスだらけなので触らないようにします。
これでオプションシフトレバーの撤去は終わりです。
せっかくなので革のシフトブーツにはミンクオイルを塗付しておきました。
ついでなのでノーマルシフトノブの革もメンテしておきます。
ちゃんと本革でした。
安い車はビニールレザーですが。
大事に使われている革製品はカッコよくて長持ちします。
ですが。
使いっぱなしで放置すると劣化してひび割れたり擦り切れたりしてすぐボロボロになるのでダサいのです。
革ジャンや革の鞄等の革製品をカッコよく長く使い続けたい人はミンクオイルでのメンテは必須ですよ。
※革製品は上手く使うと一生ものです。
革ジャン、革グローブ、革鞄にも使えるのでお得です♪
最近、当倶楽部で革細工を作る際は「ラナパー。」という革製品ケア油脂を使っています。
ミンクオイルの数倍高いですがよりしっとりする様な気がします。
※2024モデルのスマホカバーもラナパー仕上げです。
革細工屋さんの親父さんが激推ししたので買ってみたらイイ感じ♪
続いて、ノーマルのシフトノブを取り付けます。
ノーマルシフトノブの装着
※ワタクシはガレージに常備右してある適当なサイズのOリングで固定しました。
シフトパターンがないと車検通らないんだよ。
※シフトパターンはシフトノブの上部になくてもいいんだけれど。
これで完了です。
熱にはあんまり強くないけど気休めにはなる。
ちなみに・・
最近の車のATのシフトノブはメーカー純正で革巻きだったりします。
※合成革やビニールレザーの場合も多いです。
コレ、新しくきれいなうちはカッコいいのですが、
いかんせん触る箇所なだけに革が擦り切れたり、ひび割れたりしてきます。
数年も経つと角部の色が取れて白くなってたりするのは普通です。
この場合、自分で革部分を張り替えるにはかなりのスキルが必要です。
※ワタクシも自信ないです。
普通は丸ごと交換しますが結構お金がかかるのです。
また、
合成革やビニールレザーで革巻きっぽいハンドルも擦り切れたり色が落ちたりしてきますね。
最近のハンドルはいろんな機能が付いてるしエアバッグが付いてるしで交換すると十万円位するのはざらです。
というわけで、
擦り切れようが色が落ちようが皆放置しています。
ワタクシはこういうのが年式以上にボロく見えるので嫌なのです。
※10年くらい前の車は内装のヘタリとかライトのくすみとかで30年位前の車より古臭く安っぽく見えませんか?
本革製の場合は、定期的にミンクオイルなどの油脂を塗付してケアしてあげるとかなり持ちます。
変にべたつくのが気にならなければ、最悪ニベアみたいなハンドクリームでもいいです。
※染色部が薄くなることはありますが。
ただし、
合成革やビニールレザーの場合は油脂類の塗布は意味がないのです。
色が抜けたり剥げたりしたら手の打ちようがなく、修理もできず丸ごと交換するしかありません。
ワタクシなら自己責任&ダメもとで分解して本革を貼ってみようとしますが成功の確率は半々でしょうねえ。
こういう所で中古車の査定は下がるんですよ。
こういう場合でもMT車なら、
「ハンドルはエアバッグやスイッチ類を捨ててリプレイスハンドルに変更+シフトノブを市販品に変更。」
することが可能です。
当倶楽部のラパンSSは新車から乗ってますが10年くらいでボロくなったのでハンドルとシフトノブを交換しました。
※ハンドルに余計なスイッチが一切無かったので楽でした♪
一方、AT車はシフトレバーは車種毎の専用設計品が多く、シフトノブだけ市販品に変更しづらいのです。
※AT車のシフトノブを樹脂や木から削りだして革を巻いて作ってる人も結構いますが上級者ですな。
今どきの車は大事に乗っても運転の度に毎回触れる箇所の傷みは隠しづらい。
毎回車に乗るたびに目にして手に触れるパーツが痛んでいると運転する気分の盛り上がりに欠けるのです。
※ワタクシは良く「意識が下がる。」と表現します。
走る曲がる止まるという車の基本機能に問題なくてもこういう所で愛着が薄れて買い換える。
買い換える理由を見つけやすくして買い替えを促進するわけです。
こういう意味でも、
「今どきの車は長く乗るものではない。」
というメーカーの設計思想を垣間見ることができますな。
一方で、
昔の車はハンドルもシフトノブも交換するのは割と当たり前だったのです。
ハンドルやシフトノブが新しくなるだけで、気分はリフレッシュします。
中古で手に入れた車はハンドルやシフトノブを交換して前のオーナーの痕跡を消し、自分仕様にするのも楽しかったのです。
今の車は素人が触れるようにはできてないですしねえ・・。
※ハンドルにたくさんスイッチついててよく使いこなしてると感心しますわ。
まとめ
「やっぱさぁ、シフトノブは木製か革製がいいよ。」
というのがワタクシの意見です。
やっぱりシフトノブは熱伝導率の低い素材のものが良いと思うのですよ、ワタクシは。
革製は渋いからなぁ。
個人的には車のキャラクターや趣味趣向にあわせたデザインで樹脂、木、革などで表面を覆ってる奴が良いと思います。
※芯が鉄でも革で表皮を覆ってるだけでだいぶ違いますよ。
変に内装が高級っぽい最近の車に、
ウッド系のシフトノブはデザイン的に浮く場合があるし、
樹脂剥き出しのシフトノブは安っぽく見えるように思えます。
※木製や樹脂剥き出しが似合う車もあるんですが。
この辺のサジ加減とセンスが難しいのですが、こういう悩みもまた楽しい車遊びの一つなのです。
思考停止になって安易にスポーツカーっぽい金属製のシフトノブを選ぶと真夏や真冬に後悔しますよ。
金属製のシフトノブは冬は正直冷たいし、夏は正直熱い。
こういうリアルな具体的情報はメディアにはめったに出ません。
個人のインプレサイトでも一見したカッコよさの強調はされますが、一年を通して足車としたインプレなんてのはほとんど見ません。
使い勝手の悪さをやせ我慢して運用するのも男気があってカッコいいのかもしれませんが、
ワタクシとしては足車として使うならネガな部分は極力減らすべきだと思うのです。
その際、
自分で出来ることは出来るだけ自分でやりましょう。
※こういう簡単なことでもディーラーなら平気で工賃で5,000円くらいとります。それなら美味しいもの食った方が得です。
今の世の中、ネットのこの手の情報はあふれかえっているので手順や手法については困ることはないでしょう。
昔は何でも手探りで作業したものですが、いい世の中になったものです。
手をかけた分、車への理解が深まるし愛着も沸くってものです。
※穴開ける加工などは後々面倒くさいし、査定額が下がるのでおススメはしませんけど。