「やった!ようやく念願のZ1を手に入れた!」
という方も多いでしょう。
よくまあこんなに高いのに・・頑張りましたね
これはZ1系に乗り続けて30年近いワタクシの経験から
「Z1とか手に入れたら、やっておいた方がいいと思うよ」
というポイントをまとめてみました。
※Z1000Mk2の角ヘッド時代になると、だいぶ改善されている項目もあるので適宜応用してくださいな。
当記事の目次
Z1系はレギュレーターを現代のものに交換すると安心
まずは徹底的に電装系に手を入れましょう。
電気は見えないだけに、どんなトラブルが発生するかわかりません。
40年経ってればどんな電装だってボロボロになりますよ。
レギュレーターとは?
Z系の場合、サイドカバー内に設置されています。
Z1系に限らず、旧車のレギュレーターは絶対交換した方がいいパーツです。
交換せずに遠出するのは、自殺行為に近いです。
とにかくこれが、1978年式(Z1000、Z1-R、Z750D1)までは致命的に弱いです。
Z750FX(Z1000Mk2)から電装系はかなり改善されています。
とはいえ、
安心感を得るには40年以上前のレギュレーターの使用は考え物です。
ワタクシは、初期のZ2に乗ってた時代に純正レギュレーターを2セット壊しました。
散々探して純正品を見つけたのにあっという間に壊れました・・
レギュレーターが壊れるとかなり熱を持ちます。
※純正タイプを入手することも可能ですが結構高価です。
レギュレーターが壊れたまま乗り続けると、電装部品がどんどん壊れていきます。
昔は、
ゼファーのレギュレータのコネクタ部分を改造して搭載したものです。
今はキットとして販売されているのでポン着けが可能です。
レクチャファイアも簡略化できるのでお勧めです。
※たぶん、レギュレータが破損した人が続出したので商品化したんだと思います。
ロングツーリングや普段使いするなら、レギュレーターが刷新されていることは最低条件です。
※経験上、純正のレギュレーターは予告もなくサドンデスします。
Z1系のバイクを手に入れたらまず最初に「レギュレーターのリプレイス」をおススメします。
※長く乗るなら絶対に交換することになるはずですよ。
ちなみに・・
レギュレータがパンクしたら具体的にどうなるかと言いますと。
最初にバッテリーが沸騰します。
そうなると、
マジで走りながら温泉街の硫黄のにおいがしてきます。
※MFタイプの密閉型メンテナンスフリーバッテリーだと破裂します(怖)
そのまま走行すると、
ウィンカーつけると電球のフィラメントが瞬時に溶ける
というように電装系が次々と破損していきます。
※フィラメントが切れるのではなく「溶け」ます
さらにそのまま走ると、
イグニッションコイルが熱を持ち、膨らんで使い物にならなくなります。
この時点でとんでもなく焦げ臭くなります。
※最後まで点いてたのはなぜかヘッドライトでした・・
レギュレーターのパンクを出先でやると、
精神的にも金銭的にも時間的にもへこみます。
※当然ツーリングはその時点で終了です。
ワタクシは出先の栃木県でレギュレーターがパンクしました。
二度目は横浜新道出口付近でした。
※泣く泣く現地でレンタルした軽トラにZ2を積載して帰ってきましたが、もう遠慮したいです。
Z1用とZ1-R用とはコネクタ部が違いますので注意です。
Z1系のリプレイスパーツはなぜか楽天が豊富で価格比較しやすいです。
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Z1系はチェーンをとスプロケを530に交換するといいことばかり
とにかく、
チェーンとスプロケを細いサイズに変更するだけで燃費が一気に上がります。
※交換費用も安くなります。
純正では、630という規格の恐竜時代の極太チェーンが採用されています。
当時のチェーン事情
当時は、一般に売られていたチェーン自体の強度や耐久性がZ1のパワーについていけませんでした。
確か、630規格のチェーンはZ1専用で開発されたはずです。
意外に知られていませんが、
初期のZ1、Z2のサイドカバー内にはチェーンへの自動給油用のオイルタンクが内蔵されています。
※チェーンも信頼性がいまいちだったため、耐久性を考えた装備です。今では考えられませんね。
ともあれ、
630規格のチェーンは、
※ちゃちなチェーンカッターが壊れるくらいの強度はあります。
現代では、Z1の倍近い出力のバイクでも530以下の細めのチェーンが採用されています。
最近のシールチェーンは本当に優秀なので強度的にはまったく問題はないです。
※ツーリング後にチェーンルブで注油しておくだけで3万キロくらい平気で持ちます。
ちなみに・・
530チェーンとスプロケに変えるだけでほんとに燃費が変わります♪
幸いなことに、
Z1系バイク用の530規格のチェーンとスプロケのセットは複数社からリプレイスキットとして販売されています。
ワタクシのZ1-Rが20km/lの燃費をたたき出す理由の一つはこの530規格のチェーンです。
530チェーンコンバートキットは、
スプロケの組み合わせで加速型にも高速型にも変更できます。
でも、
純正に近い減速比の組み合わせを選ぶのが無難です。
※この辺も凝り始めるときりがないですが一般道ではやはり純正の減速比が使いやすいです。
530チェーンコンバートは、
おススメのファインチューンといえます。
絶対にチェーンとスプロケはセットで購入する方がお得です。
Z1系はポイント点火からフルトラ無接点点火に変更すると安心
出先で調整するのも面倒だし、コンデンサは壊れやすいです。
フルトラ(無接点)点火方式にするとメンテナンスフリーに近くなります。
しかも、
プラグの火花の強さが圧倒的です。
純正のポイント点火方式は、300km位ごとにギャップの調整が必要です。
キャンプツーリングの朝はこの調整が日課でした。
ポイントギャップの調整を10分で出来るようになります♪
※あとは、カムチェーンの調整も同時にやるのが恒例でした。
ポイントもコンデンサも部品は安くていいんですが、いかんせん純正のポイント点火は火花が弱いです。
※ツーリング、特にロングツーリング時には、ポイントとコンデンサの予備は必携でした。
まず体感できるのは、エンジンの始動性です。
今まで何だったんだ?ってくらい始動性は格段にアップしますよ。
※当倶楽部のZ1-RとZ750D1はキュルキュ・・くらいでエンジンかかります。
本当にありがたいことに、
フルトラ(無接点)点火へ変更するためのキットが存在します。
Z1系は73年から80年まで共通で使えます。
予算に余裕があればここまでやれば完璧です。
フルトラ(無接点)点火方式にすると、ほんとにプラグからの火花が見た目にも大きくなります。
何より、
ようになります。
※これで高回転回らないようなら、ガバナー(進角装置)のスプリングがおかしくなっています。
メンテフリーに近くなる!
フルトラ点火は、ずぼらなライダーにはかなりおススメです。
ポイントギャップの調整しなくていいし、一度きちんとセッティングしておけばほぼ触ることはありません。
※10年に一度くらい点火タイミングのチェックくらいはしていますが。
今では、ウオタニ系の高価なキットが主流みたいです。
ワタクシが点火系のチューニングに目覚めたころは、ウオタニなんてのはありませんでした。
※なので、Z1-RにもZ750D1にもDYNAの安いフルトラキットを組んでいます。
点火時期など微調整などをしないのであればこれで十分です。
ウオタニ高すぎるし、そんなにしょっちゅうセッティング変更する必要性を感じないです。
電子装備が大嫌いなワタクシなので、極力電子装備に頼りたくないっていう建前はあります。
ただし、
当倶楽部のZ1-Rは少なくとも20年以上このシステムが壊れたことはありません。
確かに、DYNAのいろんな部品を買い集めるなら金額が変わりません。
国産の方が信頼性が高いですもんねえ・・
ちなみに・・
DYNAのフルトラキットは説明書通りに組めばいいので特に難しくはないです。
ただし、
ワタクシが購入したロットでは配線の色が1-4番と2-3番で説明書と逆(笑)
だったことがあります。
DYNAの説明書通りに組んだものの、不正爆発になりものすごい焦ったことがありました。
30分くらい悩んだ挙句、配線を逆に組んだら正常になったというエピソードがあったりします(笑
海外ものの部品はたまにこういうことがあるので気を付けましょう♪
Z1系はイグニッションコイル、プラグコード、プラグキャップを交換すると安心
純正がついてたとすれば、40年前の電装ですよ。
最初に交換しちゃうのがいいに決まっています。
点火系をいじったら、ここもついでですのでやっちゃいましょう。
※まあ、ここも点火系なわけなんですが。
無接点点火システムに加えて
までやると、さらにはっきり目視で火花が大きくなるのがわかります。
イグニッションコイル周りは一度も交換されていない個体も多いです。
いずれも、
高電圧をハンドリングしているパーツなだけに消耗しています。
※しかも熱が逃げない位置に設置されてますし。
ワタクシ的には、
が好きです。
※この色使いに憧れがあるのだった・・
昔はこれしかなかったのですよ、リプレイス物のイグニッションコイルは。
あんまり派手にしたくない人はこれを使うのがいいと思います。
Z750D1にはこちらを装着しています。
プラグキャップは内側と外側で形を変えたセレクトしたりすると通っぽいです。
ちなみに・・
Z1系の純正キャブはきちんと性能が出ていないものが少なくありません。
そんなわけで、
最近はすぐにキャブを高価なレーシングキャブに変える傾向がみられます。
キャブのセッティングをする際、点火系が確実に機能していることが大事です。
※燃料系も、ですが。
点火系がしっかりしてるとキャブセッティングの方向性がはっきりします。
キャブから一度遠ざかるようですが、かえって悩む時間が少ない場合があります。
キャブ交換する前に、点火系は全体的に刷新しておきましょう。
結果安くついたりします。
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Z1系はカムチェーンテンショナーをGPz系の自動調整できるものに交換せよ
コレでエンジンのカムチェーンのジャラジャラ音が半減します。
ほんとに静かになるので精神的に楽です♪
カムチェーンテンショナーとはなんだ?
カムチェーンテンショナーがやってることは、スプリングで押してカムチェーンのたるみを張るということです。
Z1系のエンジンでは、カムチェーンはライダー自身が張り直しをしなければなりません。
※Z1系のエンジンはカムチェーンの張り直しは自動ではないんですよ。
カムチェーンの調整を行うと、
ジャラジャラ言ってるエンジン音が多少静かになります。
ちゃんとやってメンテナンスしてあれば、ですけど。
Z系エンジンも空冷GPz系まで進化するとカムチェーンテンショナーが自動化されます。
空冷GPz系のオートカムチェーンテンショナーを装備するとカムチェーンの張り直し作業から解放されます。
そして、
明らかに手動でやってた時よりもチェーン音が静かになります。
※これで大きくカムチェーンの音が改善されない場合は、エンジンオーバーホールした方がいいです。
オークションでも中古のGPzの純正カムチェーンテンショナーなんかもうないよなぁ・・と思ってたら。
マニュアルのテンショナーは難しいのでオートが絶対いいです。
マニュアルカムチェーンテンショナー(ボルトで直接チェーンを押して張る)
というものがありますが、結構張りすぎちゃうんじゃないかと思うので、よほど自信がある人以外はやめた方が無難です。
ちなみに・・
純正カムチェーンテンショナーの調整作業は、キャンプ場の朝に行う必須作業でした。
純正のカムチェーンテンショナーは猛烈に単純な仕組みです。
という工程をする必要があります。
※ワタクシは300kmごと位にやってました。
純正のカムチェーンテンショナーは、スプリングが弱すぎていまいちチェーンが張れてる気がしないのですよ。
※オートカムチェーンテンショナーにしたら、あまりのメカノイズの少なさに驚いたもんです。
Z1系はヘッドライトユニットにリレーを仕込まないと車検に通らない
明らかに光量不足なのでヘッドライトブースター的なキットでパワーアップしておいた方がいいです!
※LEDライトは旧車に似合いませんよ。しかも光軸がなかなか出ません。
旧車の光量不足の対策として、
ヘッドライトブースターなどという商品名で販売されている汎用のリレーキットを利用しましょう♪
※自作もできますが、現在はキットを買った方がはるかにお手軽で時間を考えれば安いです。
ついでに、
今時のハイワッテージバルブに変更しちゃいましょう。
これで一気にヘッドライトを明るくすることが可能です。
※ライトは明るすぎるの迷惑になりがちなので気に入りませんが、行燈のような暗さはやはり危険です。
なにより、
車検の際には絶対に問題になるので最初にやっておくと面倒がなくていいです。
今時のLEDやHIDにすると、光軸が出ないことがあります。
※旧車にはハロゲンバルブ&ガラスレンズの方がしっくりきますよ。
そんなわけで、
純正のライト回路にヘッドライトブースターを仕込むことをおススメします。
※大変なのは、リレーをライトケースに上手くしまうことくらいです。
いろんなキットがありますが安いのはリレーも安っぽいです。
でも、効果は絶大です。
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Z1系のバイクに長く乗るためのポイントまとめ
とりあえずZシリーズには25年以上乗ってますのですべて経験上の実体験です。
気持ちよく楽して普段使いするためには最低限やっておいた方がいい個所だけ列記してみました。
※細かい個所はまだ何カ所かありますが。
どれも、
すぐにマフラー変えたい!と思う前に、
せっかく手に入れたZ1系バイクに長く気安く乗るためには最初に集中してやっちゃった方がいい項目です。
があります。
※絶対純正原理主義の方には石投げられそうですが。
純正にこだわらず、
は積極的に現代の部品リプレイスして信頼性を上げることが大事です。
Zは万能です。
毎年、1000km近いキャンプツーリングをかるくこなします。
どんなバイクも原因を突き止めて躊躇なくファインチューニングして普段使いできるバイクに仕立て上げていくのがワタクシの主義です。
走らなきゃバイクとして意味がないですしね。
今現在当倶楽部で運用している
は、今回紹介させてもらった仕様になっています。
※そのうち第二弾としてさらに深く突っ込んだ記事を書くかもしれません。
最初に今回紹介したポイントをやっておくと、結構ずぼらに日々の運用が可能です。
そのほかにも、
ベアリングの交換などについても語りたいことはたくさんあります。
純正で痛い目見つつ、少しずつ研究&納得しながらリプレイスしていくのも楽しいです♪
※問題を自分でクリアすることが開館になるとかなり重病の旧車マニアです。
ちなみに・・
キャブについての質問をたまにいただきます。
当倶楽部でもキャブには散々悩みました。
キャブは消耗品です。
まともな純正キャブを探すのは結構大変です。
純正の強制開閉式のキャブが終わっている車両もよく見ます。
すくなくとも現存する車両の80%は純正キャブが終わっています。
※当倶楽部のガレージにも3セットくらい純正キャブが転がっています。
そんなわけで、
仕方なく当倶楽部でもレーシングキャブ(CR29)を入れたこともあります。
ただし、
など当倶楽部の運用方法に全く合わないので売り払いました・・
結局、世間ウケが非常に悪い(笑)ゼファー用のCVKキャブに落ち着きました。
エンジンが調子悪いと、
「キャブの問題」
とかにしたがりますが、
実は、意外にも点火系だったり、電気系の問題だったりするんですよ。
キャブの話はまた別の記事にしますね。
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