もちろん、純正マフラーでも詰まったり錆びたりします。
機構的に詰まったり、素材的に錆びるのは当たり前です。
でも確認してますか?
改めて消耗品だと思い知りました。
すごいことになっていました。
当記事の目次
古いバイクのマフラーは錆びるし詰まる
古い車やバイクのマフラーは相当なストレスを長い間耐えているので、いつ詰まっても穴が開いてもおかしくはないのです。
純正マフラーでもリプレイスマフラーでも、です。
マフラーは設置されている位置の関係から、
といった「錆を促進させる条件に満ちている。」のです。
※鉄は錆びた状態が安定した状態なので、常に錆びたがっていると思った方がいいです。
バイクの場合、コケて凹んだマフラーの防錆塗装が剥げた個所からあっという間に錆び始めます。
※純正の防錆塗料ってマジで凄いです。
それに、
純正以外の社外リプレイス鉄マフラーは、防錆加工なんてほとんどされていませんので一瞬で錆びます。
一度錆びたらどんどん薄く剥がれて肉痩せしていき穴が開きます。
※鉄マフラーの音がいいのは認めますが、ワタクシはそんな真っ赤に錆びていつ穴が開くかわからん耐久性のないものは要らないです。
2021年冬
Z1-Rの20年以上使い続けているKERKERマフラーに錆が浮きはじめまして。
そういえば内部の消音材は10年以上変えてない・・。
インナーサイレンサー部がどうやってもとれないレベルで固着。
こりゃ手におえないわ、ってことで丸投げ。
普通は廃棄コース。
「今後10年Z1-Rに乗るプロジェクト。」
の一環としてサイレンサー部を外注の再塗装に出してみました。
外注先はなんてことはない、いつもの ワタクシから面倒くさい作業を押し付けられて困っている N君のところです。
そしたら、
再塗装で済むどころか、そりゃもう恐ろしい事態になってたようです。
内部が錆やら詰まりやらで凄いことになっていました(´;ω;`)
※サイレンサーが戻ってくるまで約3.5カ月かかりました。
それでもN君のスキルがなければ直らなかったはずです。
いつもすまん。
ちなみに・・
最近の車やバイクのマフラーは凝った造形ですが、構成されている鉄板は薄いです。
燃費競争の結果、重たいパーツはグラム単位で削っていますのでマフラーも例外ではありません。
ということは。
マフラーが錆びて穴が開くまでのサイクルが短いということでもあるように思えます。
特に雪国で冬も普通に使われる車の下回りは、
と錆が成長するための条件を満たしています。
雪国の車は10年も使えば普通にマフラーに穴が開くことを覚悟しておいた方がいいです。
※どんな車でも10年落ちしたら新品マフラーがあるうちに交換しておくのも手です。当倶楽部のラパンSSも8年でマフラーに穴が開きました。
メガホンマフラーはサイレンサー部に水がたまる
※今では雨ならバイクで行かない、とか言うわがままボーイですが。
メガホンサイレンサーって、ちょっとでも角度が付いているとサイレンサー内部に水が浸入して溜まりやすいみたいです。
そこから侵入した水が、内部の消音ぶやサイレンサーボディの内側の錆の進行を早めます。
※なかには水抜き穴を作ってる人もいますな。
特にこの上向きのメガホンは水がたまるような構造。
というわけで、
高価なリプレイスマフラーにしている人は、たまにサイレンサーの内部を確認した方がいいですよ。
純正より薄い鉄板で構成さえているので錆びたら穴が開きやすいです。
※コケて凹んだりするとそこから一気に錆びますよ。
サイレンサーを分解して錆のもとを除いたり、内部に溜まった水を抜いたりすれば少しは耐久性が上がりそうです。
※メガホンマフラーに限らないとは思いますが。
サイレンサー部に内部の消音部を固定するネジがあるタイプは、
「内部の消音部をたまには交換してね。」
という親切設計なのでしょうねえ。
サイレンサー内部の確認
純正以外の多くのサイレンサーは、内部の消音部を取り外せるようになっています。
※もちろんできないのもある。純正は物理的な耐久性を考えてるのか、消音部の交換ができないものが多いです。
この消音部は、パンチングの円柱にグラスウールなどの消音材を巻いたものがほとんどです。
この消音材部がカーボンや水分で痩せたり詰まったりするとちゃんと消音出来なくなります。
さらに、
消音材の詰まりが激しくなるとサイレンサー部のパンチングの穴を侵食し、排気の抜けが悪くなります。
※酷いのになると、高回転時に黒煙を吹くものもあります。
サイレンサーに穴が開く寸前までを放置したワタクシが言うのもなんですが サイレンサー内部の消音材は消耗品です。
消音材をラインナップしてるリプレイスマフラーメーカーもありますし、汎用品も用品メーカーから出ています。
※専用品はいずれも結構高いですが汎用品はそれなりです。
布状の奴は巻き付けて針金で固定するので、サイレンサーの形が異形でもダイジョブなはず。
2stは凄く詰まりやすい
特に2stは、オイルの燃え残りで消音材ガガンガン詰まります。
※その状態で高速道路などで高回転をキープして走ると、後続車両に詰まったオイルや燃えカスが降りかかるのですごく迷惑♪
2stの消音材を交換する時は、何もかもがどろどろで真っ黒になります。
※使い捨てのビニールと使い古しの靴下などを大量に用意してからやったほうがいいです。
その代償として、消音材交換後の「すっぱーーーん。」という抜けの良さはいったん覚えると中毒になるレベルの気持ちよさです。
※「加速G中毒。」とでも言いましょうか。
2stはサイレンサーの消音材の交換サイクルが短いので、
などを詰めてカサ増ししたりもします。
※惜しくないけれど、スチールウールは超さびやすく、汚ったない。
というわけで、
サイレンサーを分解できるバイクはサイレンサー内部もたまに見てやった方がいいのです。
サイレンサーから内部の消音部が簡単に抜けないようなら、既に内部の固着が始まっているかもしれません。
そりゃ消音部が抜けるわけないわ。
今回、ワタクシはベアリングプーラーで無理やり引っ剥がそうとしましたがちょっと無理そうだったので丸投げしてしまいました。
※ベアリングプーラーで抜く作戦はいろいろと破損する危険性があり、決しておススメはしませんがこれ以外で抜ける気がしないです。
安い奴は内側の3本爪の精度が甘く、外れやすいので使いづらいです。
出来れば全周で押さえるタイプのセットモノの方をおススメします。
ちなみに・・
キャブ車は、耐久性や放熱性の関係からマニュアル通りに作るとちょっと濃いめにセッティングされている車両が多いのです。
そんなわけで、
「ちんたらエンジンを回さずに走ってるバイクのサイレンサーや内部の騒音材は余計な燃えカスをため込んでいる可能性が高い。」
中古の大型バイクのサイレンサーなんてのは、ほぼ100%詰まってると思って間違いないレベルです。
女性が乗ってた、という事で高めプライスタグをつけている中古バイクがありますが「大人しく乗ってれば調子がいい。」わけではなのです。
バイクのエンジンは適度に回してないと調子を崩すものですよ。
そうそう。
それにデカいバイクはハイパワーですよな?
高速道路でさえエンジンを回せる時間は極めて短いもんです。
当然、燃えカスがサイレンサーから抜けずにマフラーが詰まってると思いませんか?
※だからサイレンサーがでかいのかもしれませんが。
「高速道路で100km/h巡行で2000回転しか回らない~♪」
とか言ってる人がいますが「低回転でずっと巡行するとマフラー詰まりますよ。」と言ってあげたい。
インジェクション車はそういうことはないんですかねぇ。
だとすれば、良く出来てますなぁ。
中古バイクのマフラーなんて信用しないほうがいい
この詰まりが進むと本来の性能が発揮できません。
特にエンジンを回せないライダーが乗った個体のマフラーは詰まり気味であることが多いです。
というわけで、
中古車はもちろん、中古のマフラーはイマイチ信用できないものなのですよ。
車の世界では、リユース品として純正マフラーをオーバーホールしたものが普通に売られていたりします。
バイクの世界ではまだまだ中古品は適当にチェックもなく流通してるだけです。
最近は個人売買の中古バイクのパーツがくそ高い。
バカみたいに高いです。
レストア趣味人にはたまらんですよ。
なかでも、
メジャーな旧車の純正品やリプレイスマフラーは外観が酷い状態でもネットオークションに流通しているというカオス状態。
付くには付くとしても、まともな性能を発揮できないものも多いんじゃないかと思うのです。
がん細胞の様に外から見えないだけにヤバい。
中にはエキマニや集合部がつぶれてても高額で出品する度胸のある出品者が多いのにも驚きますが。
当然、外観がそんな状態なので内部はもっとひどいでしょうねえ・・。
詰まったり錆びたりしているはずです。
特に、
純正マフラーは消音部が詰まったら新品交換が前提です。
耐久性はありますが、一度詰まると切開して内部を掃除できない限り元に戻りません。
その手のスキルがないなら中古の純正マフラーは入手しないほうが無難な気もします。
※キャブのセッティングが出ない本当の理由が実はマフラーだったりするのです。
ちなみに・・
当倶楽部のセロー225Wですが、全開時にマフラーから一瞬黒煙を吹く癖がありました。
今思えば、
「サイレンサー内部の消音材の詰まり。」
に間違いないのですが、キャブセッティングの途中だったため、キャブ側の異常を模索し続けました。
※セローのキャブは、年式を追うごとに環境対策でわけわからん仕様になるのですよ。
「黒煙=セッティングが濃いという前提知識。」
が邪魔をして、
という ワタクシの診断ミスによる セッティング迷路に迷い込み、最悪時15km/lという最悪の燃費に。
130kmしか走ってないのにリサーブになったりして冷や汗もんです。
※それでも普通に走っちゃうところがセローですなぁ。
今では絶好調になり、おかげさまで燃費は35km/lを超えるようになりました♪
※全開時に一瞬黒煙は吹きますが性能的な問題はありません。長期的に純正のまともなサイレンサーを探すことにします。
古いバイクのマフラーの消音部が詰まってて、排ガスが黒くなることがあるのでした。
古いサイレンサー部はオーバーホールというか作り直せ
Z1-RのKERKERサイレンサーはとんでもなく内部が錆びて鍾乳洞のようになっていました。
恐ろしいこってす。
そりゃ消音部も錆で固着して抜けないわ。
こんなの初めて見たよ。
今どきの薄い鉄板のサイレンサーなら余裕で穴空いてたね。
全てワタクシの失態でございます。
結局、帝王切開してサイレンサーの太い部分の側を丸ごと新規に作り直しという大技に出てくれました。
※作業をしてくれたN君ごめん。全然費用も時間も見合った作業じゃないね。今度奢る。
こんな作業、してくれるところなんてないよ。
ホントにありがとう!
この状態を見て、
「こんな状態になってる古いバイクのサイレンサーはワタクシの個体だけに限ったことではないのではないか?」
と思っています。
当ブログの賢明な読者の皆さんは、たまにはサイレンサーの内部の消音材のチェックをしていることと思います。
10年単位でさぼってると、このような事態になって、マフラーを丸ごと買い換えることになりかねません。
その時にマフラーもサイレンサーも売ってればいいのですが、リプレイスマフラーが豊富なZ1系でさえ、そろそろ入手が厳しくなってるものが出始めていますよ。
ワタクシはストックとして新品のKERKERを買っておきました♪今はどこも欠品っぽい。
こんな記事もあります▼
これからは長く維持するためにマメに消音材を確認して、内部の錆や詰まりを清掃しようと思いました。
しかし、
冬のタイミングでサイレンサーの修理をやっておいてよかった。
ツーリングシーズンに、こんなトラブルで長い間バイクに乗れないなんて耐えられませんし。
それよりも、
出先でマフラーに穴でも開いて爆音にでもなったら、乗って帰ることすらできませんのでシャレになりませんし。
どの口が言うかと怒られそうですが 法的に正しいライダーだけがカッコいいのですよ。
全く危ないところだったぜ。
まとめ
屋内保管だとまだマシなのかもしれませんが、雨天ツーリングを普通にやってると間違いなく錆びますよ。
それに、古いバイクのサイレンサーや消音材は詰まってることが多いです。
知識としては当たり前に知ってることなのですが、実際目の当たりにすると凄いものですな。
普段、人目につかないところの錆はやりたい放題でした。
今回見た部位は厚い鍾乳石みたいになっていました。
生まれ変わりましたな。
消音材の詰まりは開けてみなければわかりませんでしたが、
ワタクシにはサイレンサーから内部の消音材&インナーサイレンサー部を取り出すことすらできないくらい錆で固着していました。
最悪、詰まった消音材&サイレンサー部では次回の車検に通らなかったかもしれません。
本来はこうなる前に、手を打っておく必要があったのです。
全てワタクシが至らないばかりの失態でございます。
こういう時に頼りになるのは、スペシャルスキルを持った知り合い(N君は某ショップの社長)ですな。
基本的には全部自分でやる主義のワタクシですが金属加工については、まったくの素人でございます。
※アルミの切削や折り曲げ程度ならやりますが。
こういう 面倒くさい 金属加工の作業時は本気でスペシャルショップを頼りにしております。
その方が早いし安いし正確です。
※でもそのうち溶接は教えてもらいたいですな。
こんな記事もあります▼
ちなみに・・
サイレンサーの修理が上がった翌日、朝一で組み込んで峠を含めて120km程度走ってみました。
その感想は・・。
「うわ、排気の抜けがいい♪」
ですよ。
当倶楽部のZ1-Rのサイレンサーはスモールバッフルなので純正マフラー並の静かさを誇ります。
そのせいで、抜けが悪いのは仕方ないとあきらめていたのですが・・。
徐々に悪くなっていったので気が付かなかった、というのが本当のところなのでしょう。
今回、普段よりアクセル開けてないのに中高回転域でなんだかパワフルです♪
※意識的にアクセルを戻さないと、思ったラインを行きすぎちゃうくらい。この文で伝わるかなぁ。
それにしても十分満足できる性能です♪
イメージです。
普段は黒霧島を浴びるように飲んでおります。
ぶん回しすぎて、燃費が悪いかもしれませんが。
※まだ半分も減ってないので給油してないです。
雨が降りそうだったので、急いで帰ってきての120kmでした。
こりゃ今年のツーリングは楽しみですわ。
2022年はグローブもヘルメットも新調したし、マフラーの抜けも良い。
今年もコロナ禍の行動規制はまだあるので控えめな行動をとらなきゃいけませんが、それでも楽しみですわ♪