なんだそれは?
既にレギュレーターはリプレイス物に交換済ですが、実は市販品は二種類存在しています。
今回、高い方のリプレイスレギュレーターに交換します。
これで安心してMFバッテリーが使えます。
当記事の目次
Z750D1の発電電圧が高い
恒例の定期的な健康診断みたいなモノでして。
各部の清掃や注油をしつつ、ネンオシャチェブクトウバシメ、をチェック。
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タイヤをチェック。
そろそろ交換ですな。
※お金が全然ないのですが。
2022年度はエンジン腰上を作り直したZ750D1なので、そうそうおかしいところはないハズなのです♪
※作業は11月から3月までかかった。冬のガレージはとにかく寒かった。
バッテリーにテスターを当てて、エンジン始動。
発電電圧をチェック。
んん?
なんか電圧高い。
人間でいうと、血圧?そりゃ油圧か。
アイドリングのチョイ上の回転数で、15Vを超えて16Vに近い。
※そういえば去年もちょっと電圧高かった気がする。でもすぐにエンジン下ろしちゃったからあんまり走ってないのだ。
一般的にエンジンが動いている状態でバッテリーの電圧は大体14V台なハズなのですよ。
MFバッテリーを積んでいるので、電圧が高すぎるとバッテリーが壊れる可能性が出てくるし。
うむ。
これは対策しないといけませんな。
ワタクシは発電系のトラブルで悲惨な目にあったことがあるので、こういうことは気になる人なのです。
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Z1系エンジン搭載車の純正レギュレーターは凄く脆い
凄い重要なパーツです。
でもZ1系エンジン搭載車の純正レギュレーターは結構脆いのです。
※そして高い。
バイクや車のエンジンに内蔵されている発電装置をオルタネーターと言います。
※厳密には「3相の交流電流を発生する発電機。」みたいな定義があったような気が。
構造を簡単に言うと、
オルタネーターは磁石とコイルで構成されていて、エンジンがかかっているときはエンジンに直結している磁石が回転してコイルとの電位差で発電します。
※詳しくはそういうサイトに行くように。ワタクシが書くと長くなるうえ、わかりにくいという文句のお問合せがくるのだ。
当ブログの読者様は優しいのでこれで大体許してもらえる。
オルタネータの発電力は結構大きくて、
発電した電力をそのままバッテリーや灯火類などの機器に流すと電力オーバーで壊しちゃうんですよ。
※かといって発電量が少ないと、すごく心もとないというか頼りない。レーサーマシンの発電機で灯火類を使うには無理がある。KTM125EXCとかな。
そこで、レギュレーターの登場です。
レギュレーターとは?
「オルタネーターで発電した電力をレギュレーターで14V前後に制限してバッテリーに戻す。」
という働きをします。
ゆえに、
レースでも「レギュレーション。」とか言うでしょ?
あれは「規定する。」「調整する。」という意味でして、レギュレーターも「調整するもの。」という意味です。
オルタネーターで発電した高電圧の電力をレギュレーターが、14Vくらいに調整しているわけです。
ゆえに、
エンジンがかかってる限り延々と発電した電力をバッテリーに蓄電し続けることができるのです。
※要するにレギュレーターは走ればバッテリーが充電される仕組みをつかさどる機器なわけです。
Z1系の純正電気回路にはオルタネーターで発電した交流電力を、
バッテリーに蓄電でき、各部の灯火類などに提供するための直流に変換する 見た目がすごく頼りない レクチャファイアというパーツもついてましたな。
最近の車やバイクは、ICレギュレーターと呼ばれる高性能で安定したものが主流で、レクチャファイアを内蔵しています。
※ゆえに、Z1系のバイクならリプレイスレギュレーターに変更すれば 見た目で既に頼りない感じの レクチャファイアは撤去できるのです♪
レギュレーターは熱を持ち、熱に弱いので、自体にフィンが設置されていたり、風通しのいい場所に設置されたりするのが普通です。
※某SUZUKIの400ccは大変熱を受けやすい場所にレギュレーターが設置されててすぐ壊れると嘆く知り合いがいた。ありゃ駄目だよ(笑)
Z1系の純正レギュレーターは、一応熱源から遠いサイドカバー内に設置されていますがフィンがなく、割とすぐ壊れます。
レギュレーターが壊れると、オルタネーターで発電した大電圧の電力が調整されずにバッテリーに流れ続けます。
そうなると、
そもそもMFバッテリーは、高電圧で充電できるものではなく、しっかりと制御された環境でしか使えないものです。
充電するにも専用のバッテリー充電器で、弱い電力で時間をかけてゆるゆる充電しないと壊れるデリケートなモノ、らしいのです。
当倶楽部でも使っています。冬はすべてのバイクのバッテリーは外すので充電に重宝します。
いわゆる開放型バッテリーは、手間がかかって低性能みたいな言い方されることがありますが、
レギュレーターが壊れた場合、MFバッテリーに比べて最悪な状態まで多少余裕があるので設計の古いレギュレーター搭載の旧車には開放型バッテリーの方がいいのかもしれませんな。
昔のバイクは、何でもいちいちこれくらい手間がかかったんですよねえ。
手間がかかった方が楽しいと思うんですがね・・。
ちなみに・・
知ってる人は知っていますが、ワタクシはZ2に乗ってた時代にレギュレーターが壊れてバッテリー液を沸騰させたことがあるのです。
しかも、
自宅から120kmも離れた場所でツーリング中に。
マジで参った。
レギュレーターが壊れると、電装系はスイッチ入れるたびにフィラメントが溶けます。
※ウィンカーとかな。経験上、ヘッドライトとテールランプはかなり頑張る。
そして、
バッテリー液が沸騰すると、ホントに硫黄の匂いがします。
開放型バッテリーにはホースがついてて、内部のバッテリー液が沸騰したりすると破裂する前にここから逃がすようになっています。
レギュレーターが壊れたまま走ると開放型バッテリーのドレンホース周りが真っ白になるくらいバッテリー液が噴き出します。
※この時、ホースが詰まってたりするとバッテリーは破裂します。
バッテリー液が沸騰すると走ってても分かるくらいに匂いが凄い。
バッテリー液がなくなるころになるとバッテリー自体は熱で溶けて歪むし、バイクのバッテリーケースはバッテリー液だらけになります。
※放置するとすぐ錆びます。
レギュレーターの故障はマジでヤバいのです。
もちろん、リプレイスものです。
でもなんか軽くてフィンが薄い。
そうそう。
「このバイクはレギュレーターが弱くってすぐ壊れる。」
こういう話をよく聞きますが、弱ったバッテリーで無理やり乗ってるからですよ。
現在主流のMF(メンテナンスフリー)バッテリーは、高性能で高寿命、小型で搭載角度も位置も自由で、特にメンテナンスは要らないということになっています。
でも、完全にメンテナンスフリーなわけではなく、たまにはチェックしてあげるべきなのですよ。
※素人が測るテスターの電圧だけでは完全にバッテリーの調子を確認できるわけではないのですが目安にはなります。
古いバイクだと、エンジンのかかりが悪くなったりしてバッテリーの弱りに気が付くんですがね。
今時のバイクはバッテリーが弱ってるのがわからないので、サドンデスしたように思えるのですよ。
そして、
今どきのバイクはレギュレーターが壊れたらフェイルセーフ機能が働き、全くバッテリーに電力供給されなくなるのが普通です。
とはいえ、
旧車はそんな親切設計ではないのです。
※調子に乗って、旧車のレギュレーターのまま、MFバッテリーに変更してたりするとバッテリーが爆発!なんてことになりかねませんよ。
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Z1系に対応するリプレイスレギュレーターは大きく分けて二種類ある
大きく分けて見た目で二種類。どちらも超一流リプレイスパーツメーカーであるPAMSさんとPMCさんが売っています。
Z750D1には、既にリプレイスレギュレーターを搭載しています。
純正のままだと、まともにロングツーリングなんて怖くて出かけられませんので。
レギュレーターを交換してから既に20年経過しています。
かつて計測した時は15V以下だったような気がするんですが、今回の計測時はちょっと回転上げると16Vに届きそうな発電量でした。
※ちゃんと毎年記録付けとかなきゃいかんね。
Z1-Rは普通に14V台を安定して出力しています。
Z1-Rには、リプレイスレギュレーターがまだ売られる前に、某世田谷区瀬田のショップの店先で店長さんとステーをワンオフしながらゼファー用のレギュレーターを流用したものが付いています。
少なくとも25年以上前の話ですな。
※Z1-Rのリプレイスレギュレーターは、今回買った高いほうのレギュレーターとそっくりというかほぼ同じものです。
結構重さが違う。
Z1-RとZ750D1のリプレイスレギュレーターは、見た目もだいぶ違いますな。
外してみればやっぱりZ750D1に付いてたリプレイスレグレーターは変に軽くてちゃちい感じがします。
Z750D1に付けてたレギュレーターの形の方が値段がやっぱり安いし。
Z750D1に付けてたのはこちら
今回つけたのはこのタイプ
少なくともMFバッテリー付けるならこちらを選びたい。
まあ、安くてもしっかり働いてくれれば文句はないんですけどね。
やっぱり、バッテリーが爆発するのは避けたいので、少しでも危なそうなら対策はしておきたいわけですよ。
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ちなみに・・
エンジンの発電量を見るたってそんなに難しいことをしてるわけではありません。
誰でも余裕で出来るチェックです。
素人にはバッテリーの弱りの判断はむつかしいのです。
※古いバッテリーでも普通に12Vあったりしますし。
バッテリーの端子に、直流電圧を計測するモードにセットしたテスターにプローブを当ててエンジンを始動、
位で電圧を見るくらいです。
ワタクシは、場合によってテスターのプローブに鰐口クリップを加工したものを装着して計測したりしています。
両手が開くので、いろいろ都合がよろしい。
写真撮影とかアクセル開度キープとか。
※鰐口クリップ等を使う場合は、絶縁にはしっかり気を付けたい。
テスターは導通確認をする際にも有効なので、一家に一台あってもいいくらいの装備ですよ。
安いもんですよ。1000円くらいのでも十分です。
高い方のMF対応レギュレーターに交換
この方が安心ですな。
※お金はないけれども安心のほうが大事です。
というわけで、さっそくネットで発注します。
現代は部品探しに東奔西走してた25年くらい前からは考えられないくらいのパーツ供給がありますな。
田舎でもネットでいろいろ発注できるので、都会のバイクショップに行く必要がないのはありがたい。
※午前中に発注したら翌日の夕方には届く日本の流通システム。すげえな。怖いくらいだ。
安心、安心、一安心♪
この歌知ってる人は中京圏で育った中高年。
ワタクシは関東の人なので知らなかった。
で。
今ついてる 安い方の リプレイスレギュレーターを外して、
新しくきた高い方のMFバッテリー対応レギュレーターの防水加工をしたうえで搭載。
※カプラー部が上向を向く位置にしかつかないので、水がたまるのを防ぐため、薄手の使い捨てビニール手袋の指の部分を切ってかぶせ、ビニールテープを巻いておいた。
カプラーが上向きなので水が溜まって漏電とか怖いじゃん。
取付穴がコンマ数ミリネジ位置とあってない気がしますが、そこはスペーサーで調整しました。
あと、レギュレーターから伸びる配線をリアフェンダーに固定しておいた。
※車体の右側から左側の端子盤に接続するので車体を横断するため、配線がプラプラするので。
端子盤周辺の配線の取回しを綺麗に作り直して、タイラップで止めて。
再度、電圧を計測したら。
いいですな♪
14V台に収まった♪
めでたい。
毎回これくらいスムーズに事を進めたいものですな。
まとめ
が。
ワタクシが伝えたいのは、レギュレーターはマジで大事だということなのですよ。
安いリプレイスレギュレーターが最初からこうだったのか、劣化したのかは不明です。
※去年も多少高かった気もするけど、去年の計測時はまだMFバッテリーにしてなかったのでそれほど気にしてなかったしな。
MFバッテリーだと最悪爆発するので、電圧の管理とか大事だと思うのです。
特にZ1系のような旧車にMFバッテリー搭載する場合は、定期的に電圧を計測した方が良さそうですよ。
レギュレーターは消耗品ですしなぁ。
そして、
レギュレーターの寿命はバッテリーの劣化度合いにもろに影響を受けます。
何がすごいって、発注したらワタクシが驚くほどすぐに来た(笑)
そんなわけで長くバイクに乗るなら、Z1系のバイクでなくともバイクシーズン前にはきっちりとバッテリーのチェックくらいはしておきたいものです。
バッテリーが弱ると、レギュレーターが痛むのはもちろん、オルタネーターにも負荷がかかります。
※発電系は壊れると高いですよ。
ともあれ。
レギュレーターを交換したことでめでたくZ750D1も安定した電圧になったわけです。
いつもは途中でなんかトラブルが起きて凹んだるするの時間があるのでバタバタするのですが、今回はスムーズでした。
毎回こうありたいものですな。
外した安い方のレギュレーターは 15V以下に電圧を調整できないから開放型バッテリーでしか使いたくないとはいえ 全く使えないわけではないので一応予備として取っておくかな。
※もしくはヤフオクで格安出品か、ワタクシの マッドサイエンティスト的な 実験材料になるか・・。
むふふふ。
「これでZ750D1は後10年は戦える。」