テクニック バイク

バイクで峠の下りが怖い!その原因を明確にして攻略する。

スポーツバイクは結構峠の下りが怖い。

スポーツバイクは結構峠の下りが怖い。

 

ワタクシ
バイクで峠走るとき下り坂が怖いんですよねー、という相談を受けました。
そんなもん、慣れだよ慣れ!
と一瞬思いましたが、
ちゃんと答えないと大人としてどうなのよ?
って思ったので記事にしておきます。
はっきり言うと、バイクと乗り手があっていません。

 

峠の下りが怖いのは止まれないと思うから

 

ワタクシ
止まれない!と思うと恐怖感が増しますね。
自分の想定以上のスピードで迫りくるコーナーに一瞬パニックに陥ってる可能性が高いです。

 

ライダーが思っている以上に下り坂では速度が乗るんです。

さらに、
峠の下りではブレーキをかけると前転しちゃう!とか思いますよね。

大げさに言うと下り坂ではバイクに乗ってる全過重がフロントタイヤ一本に集中すると思いましょう。
傾斜が急な分フロントタイヤにかかる過重も増えます。

さらに、
バイクはフロントブレーキをかけると不安定になります。
フロントサスペンションが縮んで伸びる、これだけでかなり車体は不安定になります。

不安定な上に追加のブレーキで減速しようとする・・
そうなるとどんどんバイクが不安定になっていきます。

うわ。効きそうなブレーキ。

olafpictures / Pixabay うわ。効きそうなブレーキ。


効きゃあいいってもんでもない。

減速が上手くできず、バイクが想定外のスピードになり軽めのパニックに陥ります。
峠の下りでのブレーキング(減速)は公道で乗るバイクのテクニックとしてはかなり難しい部類で高度なスキルと練習が必要になります。

峠の下りは、

  • 普段よりブレーキを多用する
  • 普段よりバイクが加速する
  • という条件が重なるので、アンコントロールになりやすいんですよ。
    コレが怖さの原因です。

    さらに峠では、

  • 路面が濡れてたり
  • 路面に落ち葉がたくさんあったり
  • 砂が浮いてたり
  • 路面の舗装状態が悪かったり
  • するので余計怖いんですよね。

    とはいえ、
    峠の下りにはある程度コツがあります。
    スピード出さない、というのもコツの一つですよ

    ちなみに・・

    バイクのブレーキ操作って実はとんでもなく奥が深いです。

    ブレーキはただ猛烈に効きゃあいいってもんじゃないのです。
    ※効きすぎるブレーキは逆に怖いですよ。

    ブレーキレバーはスイッチではありません。
    何段階にも分けてブレーキをかけられるように練習するといいですよ。

    KAWASAKI KDX125SRはフロントブレーキが危ないくらい全然効きません。

    KDX125SRのブレーキキャリパーは変更しないと危ないです。

    KDX125SRのブレーキキャリパーは変更しないと危ないです。


    これ以上効かないブレーキはワタクシが知る限りSUZUKIジェンマ(旧)だけだ。

    でも、
    オフロードでは思いっきり握ってもロックしないのでコレを狙った仕様なのかもしれない・・
    と最近思っていたりします。
    ※それでも、KDX125SRの純正ブレーキで公道をツーリングする度胸はないですが。

     

     

    身体を腕で支えるな

     

    ワタクシ
    万有引力に従い、峠の下りでは前輪に荷重が移りがちです。
    こうなると、
    慣れていないライダーは身体を腕で支えようとします。

    腕で身体を支えるライディングポジションになると・・
    バイク自体が曲がろうとするセルフステアリングを邪魔します。
    何より見た目がかっこ悪いです。


     

    腕がつっぱったライディング姿勢では

  • 肩は凝るわ
  • 首は痛くなるわ
  • 目は疲れるわ
  • 腰は痛くなるわ
  • グローブは裂けるわ
  • ハンドルは曲がるわ(マジです)
  • いいことありません。

    新型カタナはアップハンドルにしたのは正解かもしれません。

    新型カタナはアップハンドルにしたのは正解かもしれません。


    購入層が高年齢なら余計アップハンドルの方が乗りやすいハズです。

    そして、
    低いハンドルのバイクは目線が低くなりがちです。
    ということは、視界が狭くなり恐怖感が倍増します。
    コレもまた、下りが怖い原因の一つです。

    ライディングでは背筋を伸ばすことで視点が高くなって遠くまで見通せることの安心感って絶対にあるんですよ。
    ※初心者ほど目線は近い傾向があります。

    ちなみに・・

    低いハンドルのバイクは両腕で上半身を支えてる傾向がかなり強いのですよ。

    確かに、
    低く構えたセパレートハンドルのライディングポジションはレーサーっぽくてカッコいいです。
    そして、
    レーサーのようにシートの着座位置が高いと半強制的に上半身は寝たポジションになります。
    このポジションは、峠の登りではさほど感じませんが実はかなり体力がいる乗り方です。

    下り坂はもちろん、スポーツ走行しないツーリングのほとんどの時間をこのポジションで過ごすのは結構苦痛ですよ。

    個人的には、公道で遊ぶ限り低いハンドルは不要だと思っています。

     

    人間はパニックになると手に力が入る

     

    ワタクシ
    人間はパニックになると手で何かをつかもうとするらしいです。
    ※溺れるものは藁をもつかむ、ってことですね。

     

    フロントブレーキ操作はバイクをコントロールする際もっとも繊細な入出力を行っています。
    そして、
    焦るとブレーキ操作が普段以上に雑になります。
    普段街中で普通にできていることも、パニック状態にになると上手く出来ないもんです。

    他車のマスターシリンダを流用しても自然な感じに収めるのが好みです。

    他車のマスターシリンダを流用しても自然な感じに収めるのが好みです。


    ブレーキ関係はタッチも操作感も自分好みに変更することをおススメします。

    フロントブレーキの常識

    基本的なことですがフロントブレーキは車体が立ってるときだけ使いましょう。

    コーナーリング中にフロントブレーキをかけると転びますよ。
    上記しましたが、フロントブレーキをかけると車体が不安定になり、車体が起きようとします。
    こうなると、
    全然コーナーが上手く回れなくなります。

    林道ではもろに出る

    ここに本文を記述

    オフロードバイクで、ガレた細い林道の下りを走るとよくわかります。

    ビビってフロントブレーキを多用すると車体が起き上がって小さく曲がれません。
    ※未だにいろいろ実験しています。

    バイクが寝ないので全然思うように曲がってくれず、すごく怖いです。
    スピードなんか全然出てなくても、です。
    ※林道の下りは体力なんか全然ない嫁がとんでもなく上手いです。ワタクシは今でも引き離されます。

    長い下りの林道はちょっと身構えるぜ♪

    長い下りの林道はちょっと身構えるぜ♪


    自由にバイクを操れるとこの上なく楽しいのです。

    バイクは体力や根性だけではうまく乗れません。
    嫁のように、本能と反射で乗ってる天才はともかく、普通の人はちゃんと知識付けて実験しながら経験を積みましょう。

    もう一度繰り返しますが、
    フロントブレーキはコーナーに入る前のストレート部でなるべく車体が直立時にかけるように。
    コーナーでフロントブレーキをかけるとバイクのコントロールができなくなります。
    ※大事なことなので何度でも言います。

    ポイントは、

  • 余裕をもって減速すること
  • 安全なスピードでコーナーに入っていくこと
  • もし、

  • スピードが出すぎたり
  • コーナーリング中にラインを変えたり
  • と言ったアクションをしたい場合はリアブレーキを使いましょう。

    結局、漫画のように思いっきり加速してフルブレーキングして・・
    というような走り方は逆にギクシャクするので速くは走れませんよ。
    峠やサーキットではメリハリある走りよりも、スムーズな加減速を繰り返す方がはるかに速いです。
    ※ジムカーナとは全く違います。

     

     

    ちなみに・・

    ブレーキングが苦手なライダーは多いです。

    慣れるまで練習するしかありません。
    慣れるまでは、長い距離を使ってそーっとブレーキを引きずるように減速する以外ありません。
    ※ブレーキはあんまり引き摺ると熱もって全く効かなくなりますので注意が必要です。

    峠の下りはとにかく安全な速度で走り切る
    ことを最優先しつつ、何度も何度も練習するしかないんです。

    多種多様なバイクが走るのでジムカーナは見てても楽しい

    多種多様なバイクが走るのでジムカーナは見てても楽しい


    ジムカーナは本当にブレーキングをはじめバイクコントロールの練習になります。

    最近は、ABSが付いてるバイクも増えていますね。
    ABS装備車のブレーキを思いっきり握ってもグヨグヨ車体が前進する感覚は気持ち悪いです。
    ※かえって危ない気がします。

    ABSなしのバイクでも慣れてくれば、
    直線で車体がまっすぐなときにフロントを軽くロックさせることは可能です。
    バンク中なら一瞬で文字通り足元をすくわれます。
    ※慣性の法則があるので重いバイクでやるとおっかないですが。

    まあ、そんなことできても何の得にもならんのでおススメはしません。

     

    バイクのセレクトミスは下りが怖い

     

    ワタクシ
    峠の下りが怖い人は大抵バイクのセレクトミスです。
    自分の力量以上のバイクを選択しても楽しくないですよ。
    バイク+自分の能力の総和がアナタのポテンシャルです。
    自分では使い切れないバイクにビビって乗ってると怖いばかりで面白くないのです。

     

    バイクを買う前にいろいろ調査すると思うのですが・・

  • バイク屋さんの売り文句
  • 雑誌のインプレ
  • ネットのインプレ
  • こういうのは信用しないほうがいいです。
    大抵、いい事しかいいません。

    傾向としてバイクの経験が少ない人が

  • ハンドルが低い
  • 車重が重い
  • パワーがありすぎる
  • ほぼレーサー
  • というバイクにいきなり乗っちゃうと峠の下りで怖い思いをします。
    ※リサーチ不足と自信過剰、そのくせ頭でっかちな初心者はどこでないをやってもカモにされますよ。

     

    低いハンドルのバイクは下りが怖い

     

    ワタクシ
    視野が狭いと速度は余計速く感じます。
    下りに限らず、バイクのライディングでは遠くまでの視界の確保するとだいぶ違います。

     

    もし低いハンドルのバイクに乗ってて下りが怖いのであれば、ハンドルの高いバイクと乗り比べてみるといいですよ。

    視界の広さというか遠くまで見える気持ちの楽さを実感できるはずです。
    ※経験上、見える範囲が広い方がロングツーリングでも疲れないです。

    キャンプツーリング時にIGAYAのバッグをZ750D1に装着してみました。

    キャンプツーリング時にIGAYAのバッグをZ750D1に装着してみました。


    アップハンドルは長距離でも疲れない。
    もうセパハンのバイクには戻れないなー。

    また、
    上体が起きることによって、前輪への荷重の集中を緩和できます。
    バイクで峠を走る際、
    下りではいかにリアタイヤに過重を移してリアサスペンションを縮められるか?
    がカギです。
    ※特に前輪径の大きい旧車はその傾向が強いです。

    アップライトなポジションの方がリア荷重をかけやすいです。

     

     

    ちなみに・・

    ケツ上げカスタムというよくわからんお金のかけ方しているバイクがあります。

    一応レーサーっぽくしてるのかもしれませんが、アレって公道では多分逆効果ですよ。
    見栄えは良いんでしょうが、下りのコーナーなんかすごく怖いハズです。

    さらに、

  • ハンドルを低く
  • フロントフォークをガチガチに
  • フロントフォークを短く
  • しちゃうもんだから、まったく曲がらないんじゃないかと思います。
    ※レーサーみたくフレームまで全部作ればいいのかもしれませんが。

    特に、
    古いバイクはフロントホイールが大きく、リア乗りできないと上手く旋回力が引き出せません。
    ※オフロードバイクと同じ感じです。フロントタイヤに頼らない走り方が出来るので不整地でも強いです。

    ケツ上げ&セパレートハンドルというカスタムされたバイクで峠走ってるのはほとんど見たことないですけどね。

     

     

    重いバイクは下りが怖い

     

    ワタクシ
    重いバイクはブレーキングもむつかしいです。
    当然、いったん加速状態になったら慣性の法則が強く働くので止めるのも難しくなります。

     

    当たり前ですが重いバイクは操るのがむつかしいです。

    止まってるときの押し引きはもちろん、

  • 加速も
  • 減速も
  • バンクも
  • コントロールも
  • 軽いバイクよりはるかに難しいです。

    下りが怖いライダーは重いバイクに振り回されてるだけなのかもしれませんよ。
    重いバイクで峠を走るにはある程度の慣れというか経験は必須です。

    Z1-R。どんなバイクでも自分の責任で乗るんですよ。

    Z1-R。どんなバイクでも自分の責任で乗るんですよ。


    重たいバイクは乗りづらいですよ。
    軽いバイクの気楽さったらないです。

    そして、
    重いバイクは例外なく長い(笑)
    その分、旋回性は落ちます。

    一概には言えませんが
    重いバイクは設計が高速安定性に振ってあることが多く大抵はロングツーリング向けです。

    そういうバイクは、例外なく車体が長いんですよ。
    高速道路を延々と走ることが向いているバイクを峠で細かく振り回すことになります。
    ※これはこれで面白いのですが。

    かなり上級者のセレクトだと言えます。

     

    パワーがありすぎるバイクは下りが怖い

     

    パワーがありすぎるバイクは峠の下りで加速しすぎなんですよ。
    あんまりアクセル開けられないのでバイクが安定しません。
    ※バイクはアクセル開けて加速中が一番安定するんです。

    軽量級のバイク(NSR50とか)が峠の下りで超速いのは、一概に軽さだけでなくアクセル開けてる時間が長いからです。
    絶対的な馬力がないのでアクセル開けっぱなしで走れます。
    当然、加速中はバイクが安定しています。
    ※もうそんなスピードで走る気はしませんが。

    逆に、
    大パワーのバイクで峠を走ると怖くてアクセル開けられる時間は短くなります。

    ちなみに・・

    バイクはアクセルを開けて加速状態になると車体が安定します。

    それは、
    リアサスペンションが沈み込んで路面をつかんでいる状態だからです。

    逆に、
    フロントブレーキをかけるとリアが浮き上がってタイヤが上手く路面をつかめません。
    荷重が一気に前輪に移るので不安定になります。

    レースでもコーナーの入りのブレーキング時に上体を起こすのを見ますが、あれは少しでも後輪に荷重したいからです。
    ※オフロードのレースではさらによくわかります。

    セロー225W。オフロードバイクはまじめに難しいけど楽しすぎる。

    セロー225W。オフロードバイクはまじめに難しいけど楽しすぎる。


    バイクのレースの画像を探したけどないのだった。
    適当なレースの動画を探してヘアピンに利口のブレーキング時のライダーの動きをご覧ください。

    ワタクシが師匠からよく言われたのは、
    路面をタイヤがつかんでいない状態、トラクションがかかっていない状態で何をやってもダメ。
    ということです。

    バイクは路面にしっかりタイヤが食いついた状態でないとライダーが何をやってもマトモに動いてくれないよ
    ということですなぁ。
    ※ようやく少しわかって来ましたよ、Iさん♪

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    峠の下りが怖いのはバイクがライダーの力量や経験、体力に合っていないからです。

     

    峠の下りが怖い場合、

  • アップハンドルのバイク
  • 軽量なバイク
  • 馬力のないバイク
  • に乗ってみるといいです。
    ※ここでもセローが最強だと思います。

     

     

    特に、
    体力が落ちてきてる人は軽量級のバイクに乗ってみると目からうろこが落ちまくりですよ。

    セロー225Wはほんとにいいバイクですよ。

    セロー225Wはほんとにいいバイクですよ。


    峠でも意外に速いし(笑)

    とはいえ、
    自分の力量以上のバイクをじわじわと時間をかけて乗りこなせるようになるのも楽しいです。
    「意地でも乗りこなしてやる」
    という執念はバイク乗りには大事ですし、カッコいいです。
    これは非常に難易度が高く時間がかかりますが、これこそがバイク乗りっぽい。
    ※最近はなんでも簡単に答えを求めすぎです。

    ワタクシは、練習&自分の使い方に合わせていじくり倒す方ですが。

    上手くバイクに乗りこなせていない人は、軽量級のバイクに乗ってみることをおススメします。
    目からうろこがボロボロ落ちること請け合いです。
    軽量級のバイクでできないことは、重量級のバイクでは絶対できません。

    特に、
    大型バイクの大きさ、重さ、パワーを持て余している人はオフロードバイクで峠を走ってみることをおススメします。

  • こんなタイヤで!?
  • こんなポジションで!?
  • こんな馬力で!?
  • と舐められがちですが実は峠の下りのオフロードバイクは超面白いのですよ♪

    DT200WR。2stオフ車を選んじゃうとマジで泥沼ですが。

    DT200WR。2stオフ車を選んじゃうとマジで泥沼ですが。


    文字通り泥沼、と言っても過言ではないのだ。
    ※2stオフ車は超面白いですが二度と抜けられなくなりますよ。
    オフロードバイクは、

  • 軽い車体
  • 強力過ぎないブレーキ
  • 楽なライディングポジション
  • 適当な馬力
  • 全てこれで十分!と言えるほどの走りをしますよ。

    ぜひお試しくださいませ。
    って試させたら・・
    オフロードバイクの方が面白くなっちゃってデカイオンロードバイクを売り払ってオフ車買っちゃった人がワタクシの周りに5人ほどいます(笑)

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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