Z1-R Z750D1 バイク メンテナンス

ゼファー用のCVKキャブ、オーバーフロー再び

これは部品取りのCVKキャブの皆さん。

これは部品取りのCVKキャブの皆さん。

 

ワタクシ
もうほんとにKAWASAKIのCVKキャブ、オーバーフローしすぎ。
直ったと安心させておいて、また再発とかどんなホラー映画かと思いますわ。

意地になって通常以上の清掃とセッティングを施しました。
当記事で、その時の要点を忘備録的に書いておきます。


 

当倶楽部のZ750D1のCVKキャブがまたオーバーフローした

 

ワタクシ
先日、「長野県道巡り遠征の旅」でIGAYAのバッグにキャンプ道具を満載した状態でZ750D1のキャブがオーバーフローしました。
出立直前だったので大ごとにはなりませんでしたが、激しくクヨクヨしました。

 

ここまでの道のり

賢明な当ブログの読者の皆さんは、
当倶楽部のZ1-RもZ750D1もゼファー400、ゼファー400Xのキャブを流用している
ことをすでにご存じなはずだ、という事を前提に記事を書いてございます。
※面倒くさくてすみませんね、ええ。ワタクシの人生全部これくらい適当ですよ。

 

 

しょっぱなから話が飛んでしまいましたが元に戻そう。

こういう時は、
出先でオーバーフローするよりははるかにマシ
という風に気持ちを切り替えるのがコツです。

古いバイクは何処をどう切り取っても壊れても不思議ではないと思わないとやってられません。
ワタクシが休日の度にせっせと整備にいそしんでいるのは、ひとえに出先でトラブりたくないからです。
※壊れるなら、壊れる前に整備してやりゃいいんですよ。

ただし、
今回は割と最近キャブを下ろして清掃&パーツ交換をした直後だけにかなり凹みました。
内部のパーツだけ取り換えておけば良かろう、というワタクシの慢心が原因ですね。

 

 

ちなみに・・

県道巡りには急遽「セロー225W」を投入、Z1-Rとセロー225Wという不思議な組み合わせでの2泊三日の旅となりました。

セロー225W。レッドショルダーカスタム。

セロー225W。レッドショルダーカスタム。


ミサイルランチャーも付けたい気分です。

コレが結構新鮮で、いろんな発見があったのは確かです。
一口でいうと「セロー225Wのツーリング性能の高さを見せつけられた」思いです。

 

 

オーバーフローの原因と対策

 

ワタクシ
当たり前ですが、
全部が完璧ならキャブが不調をきたすことはありません。
CVKキャブ(ゼファー用)に限らず、オーバーフローの原因は明白です。

 

キャブレーターは非常に精密な機構です。
とはいえ、
一つ一つの機能は、かなりアナログな構成です。

この機会にダイアフラムも再チェック。

この機会にダイアフラムも再チェック。


ゴム部品は清掃後、薄くシリコングリスを塗布。

ガソリンがあふれるような場合、
ほんとに小さいストッパー(フロートバルブ)でガソリンタンクからの燃料供給をコントロールしています。

 

キャブは超精密機械

キャブはアナログな各機能が完璧に調律されて初めて性能を発揮します。
※この調律を調整するのが本来の「チューニング」です。高い部品をつけることではありません。

ほんの少しでも

  • 可動部が摩耗したり
  • 穴が埋まったり
  • ゴミが噛んだり
  • アナログ機構がちゃんと動かなかったり、
  • するだけで、たちまち何かしら不調になります。

     

    なので、
    エアフィルターを付けずに走り回ると・・

  • ゴミを吸うわ
  • 砂埃吸い込んで内部が摩耗するわ、
  • 穴が詰まる
  • 虫が入るわ
  • でいいことありません。
    ※ファンネル仕様とかレースならともかく全くおススメしません。高価なキャブを壊すだけです。

    話がそれましたな。

    キャブの下側の「フロートチャンバー」部には「フロート」と呼ばれるウキが入っています。

    ガソリンがキャブのフロートチャンバー部に十分に供給されるとウキが浮き上がります。
    フロートは「フロートバルブ」と呼ばれる燃料供給ストッパーを押し上げます。

    この茶色いのがフロートです。新品時は白い。

    この茶色いのがフロートです。新品時は白い。


    写真左側の先がとんがってる虫みたいな小さいパーツがフロートバルブです。

    「フロートバルブ」が、ウキで持ち上げられて燃料供給路を断って燃料供給を止める、という仕組みです。
    ※4連キャブなら、この仕組みは4セット付いています。

    キャブ車は全部「フロートバルブ」で燃料供給をコントロールしています。

    ということを踏まえたうえで。

    オーバーフロー時の確認事項

  • フロートバルブが固着してないか?
  • フロートバルブが段付き摩耗していないか?
  • フロートバルブが当たる部分にゴミが溜まってないか?
  • フロートバルブが当たる部分が変形していないか?
  • フロート(浮き)内にガソリンが侵入していないか?
  • フロートの動きに抵抗がないか?
  • フロートチャンバー内にゴミが溜まってないか?
  • 油面が高すぎではないか?
  • オーバーフローする場合は、大抵これくらいの事象が原因なことが多いです。

    こういう事態になる前に、
    たまにはキャブは清掃してあげたほうがいいですよ。
    キャブは壊れると高価すぎて泣きます。
    ※それなりに理屈がわかってないと分解清掃したら余計壊れる、という事もあります。

    特に、
    旧車や中古車は、どんな扱われ方されてきたかが不明確です。
    中古車入手直後の「バイクの初期化はホントに大事」です。
    調子がそこまで悪くなければ、乗りながら少しずつ初期化(ファインチューニング)していくのも手です。
    ※でもトラブルは結構突然来るもんです♪

     

     

    バイクショップもキャブの基本的な作法を知ってるとはいえ、
    各モデルごとの癖なんかなどを知ってるショップは少ないです。
    初期整備料を取ってるくせに、こういう事すらきちんとやらない中古バイク屋さんは馬に食わせるくらいたくさんあるんですよ。
    ※すでにキャブ車はほぼ絶滅、今後どんどんキャブをいじれるショップへ減っていくはずです。

     

     

    ちなみに・・

    4気筒のバイクを整備するのは非常に大変ですので覚悟しましょう。。

    特に新しめのバイクはキャブを下ろすにも手が入るすき間すらないですね。
    古いバイクでも70年代終盤以降の4気筒は整備性はよくないです。

    しかも、
    消耗部品代は単気筒の4倍です♪
    ※キャブは単気筒で勉強する方が安上がりです。

    さらに、
    各気筒の同調などのセッティングには4倍以上の手間がかかります。
    セッティングは泥沼化すると暗闇をさまよう如く、ゴールが見えなくなる時すらあります。

    こういう面倒くさいことをのんびりと素直に楽しめない場合、
    旧車のような整備能力の問われるバイクは買わないほうが無難です。

     

    今回整備で手間をかけた個所

     

    ワタクシ
    オーバーフローはキャブに供給される燃料の流れをうまく止めればいいわけです。

     

    ということで、

  • フロートの動きの抵抗がないように調整
  • フロートバルブが抵抗なく動くように調整
  • フロートバルブの当たり面の清掃
  • 油面は規定値内に調整
  • ということを徹底しました。
    ※これだけで軽く4時間くらいかけました。

    キャブをひっくり返して、
    各フロートの動きをチェックすると・・

    明らかにオーバーフローした1番キャブ(乗車した状態で左から1番)の動きが鈍い。

    フロートを指ではじいて、
    びよよよん
    となる回数が少ないのですよ。
    これは明らかにどこかで抵抗になっています。

    フロートバルブの動きが邪魔されて、
    きちんと燃料の通路の遮断が出来ないのでは?
    と診断しました。

    というわけで、
    新品パーツ&部品取りパーツの中から、

  • フロートバルブ
  • フロート
  • フロートピン
  • を組み合わせて、一番動きに抵抗がない組合せを探りました。
    必ずしも新品の動きがいいとは限りませんでした。

    それに加えて、
    フロートバルブの入るバルブシートの徹底清掃をしました。

     

    バルブシートの清掃

    固い綿棒の先端に塗装用の細めコンパウンドを塗布してバルブシート内のフロートバルブが当たる面をグリグリ清掃します。

    この際、
    白い綿棒を使うと汚れやゴミが良くわかります。
    ※流行りの黒い綿棒は耳垢とるにはいいですが、バルブシート清掃には向きませんな。

    フロートバルブシートを傷つけないように清掃&研磨

    フロートバルブシートを傷つけないように清掃&研磨


    100円均一で白い綿棒を調達、ガレージ専用にストックしてございます。

    綿棒の芯材は、プラや樹脂ではなく紙をよった固い奴がおススメです。
    ※腰砕けになりにくいので。

    ついでに、
    フロートバルブの動きの邪魔をしないようにバルブシート側の円筒状の壁面も軽くグリグリと清掃しておきました。

     


    鉛筆削りで樹脂の棒を削ってもできそうですが。
    ※次オーバーフローしたら導入を考えます。

     

    フロートバルブの動き確認

    1番キャブから4番キャブまでの動きがスムーズに
    びよよよん
    ってなるまで清掃(バルブシートの内面を磨くのが効果あった)を繰り返します。

    フロートを固定しているピンを抜くのに、
    タイラップで押しだすとキャブ自体を楽に傷つけずに抜けます。
    ※フロートピンが固着してたら無理ですが。

     

    油面の調整

    CVKキャブは、結構特殊な油面の合せ方をします。

  • キャブ自体を斜めにする
  • フロートバルブとフロートの調整弁が接する箇所を探る
  • フロートの高さがキャブのフロートチャンバのあわせ面から18mmで合わせる
  • ※厳密には17±2mmですが気持ち的に攻める気になれないのでちょっと低めで仮合わせです。

    車体に組んだ後、ドレン管にホースつないで油面の高さのチェックもします。
    ※ワタクシの場合、結構適当ですが。

    両手がふさがる作業は画像がないことが多く、ご了承いただきたい。
    ※みんなスゲエよなぁ、作業しながら写真撮るのって大変だよ。

     

    オーバーフローテスト

    車体に組み込んだ後にミスが判明すると面倒くさいのでキャブ単体でチェックします。

    キャブ単体でのオーバフローテスト中。

    キャブ単体でのオーバフローテスト中。


    いきなり車体にセットしては面倒くさいので止めた方がいいと学んだのだ。

    車体から降ろした状態で、キャブをタンクに接続、コックを開放して3時間ほど放置です。
    仮に、オーバーフローするとガソリン駄々洩れになって危ないのでウケ用にトレーを敷いています。

  • 3時間くらい後にガソリンの漏れがないことを確認
  • キャブを持ち上げて左右に斜めにする
  • キャブを持ち上げて前後に斜めにする
  • それでも、ガソリンは洩れませんでしたので車体に組付けます。

    念のため、

  • 車体にキャブを組付けて
  • キャブ側のエアインテークを装着しない状態
  • ガソリンコックオン
  • エンジン始動確認(あっさりかかります)
  • しばらくアイドリングしたり吹かしたり
  • エンジン停止後、さらに3時間ほど放置
  • キャブを車載してオーバーフローテスト中。

    キャブを車載してオーバーフローテスト中。


    当倶楽部のブログは両手が開く作業になると、とたんに画像が充実しますな。

    それでも、
    オーバーフローは再発してませんでした

     

    とりあえず、
    出来ることは全部やったつもりです。
    ※前回ももうちょっと手抜きだったとはいえここまではやってるんですけどね。

     

    CVKキャブの部品取りは持っておくべき

     

    ワタクシ
    当倶楽部では、CVKキャブの部品取りを二基ストックしています。

     

    一基は、ワタクシの勉強用に安かったので、GPZ900R用と思われるボアの大きなタイプです。

    基本の作りは一緒なので、

  • 思いっきり分解
  • 清掃と銘打った思い切った加工
  • 等のテストで使っています。

    当倶楽部のCVKファミリーの皆さん。

    当倶楽部のCVKファミリーの皆さん。


    実際には、Z1-Rに搭載してあるもう一基あるので次追う4基ある。

    どうせ長く乗るのだし、キャブは消耗品です。
    もう程度のいい中古のCVKキャブなんて入手は不可能に近いです。

    CVKキャブはメーカーからまだ出るようですが、4連の一式で新品では18万円越え(税別)です。
    ※中古バイクが買えますな。

    で、あれば。

  • 部品取り用のキャブを持っておき
  • 各部の機構を理解したり
  • 冬の暇なときに部屋で磨いたり
  • 分解したり
  • 各パーツを細かく交換したり
  • ネジ類を新品に変更したり
  • 結局オブジェにしたり
  • するのは有意義な気がします。
    ※がっつり時間をかけて整備しても元の状態が悪すぎれば、部品取りとしてしか役に立たないですが。

    ただし、
    冬季にストーブなど火気の前でガソリンやスプレーをいじるのは、
    「ダメ、絶対!」
    というくらい危険事項ななので気を付けましょう。
    ※居住スペース内でガソリンこぼすと匂いが抜けず、嫁の上段蹴り(強)を食らうことになりかねません。

    ちなみに・・

    ワタクシは、何でも勉強用に一基ストックする癖があるようです。

    バイク用のキャブだけでなく、ウェーバー40φという主に車用の固定ベンチュリ式キャブも勉強用に買いました。
    ※実物見ないといろいろ理解できないタチです。

    これで、
    「ロータスのウェーバーのセッティングもばっちりだ!」
    と一瞬思いましたが。
    清掃以外は全部主治医がやってくれています。
    ※専門店のノウハウってすごい。いつも走る場所の標高いうだけで高地向けのセッティング出してくれたし。

    ロータスヨーロッパの整備は、エンジンルームより室内の方が大変。

    ロータスヨーロッパの整備は、エンジンルームより室内の方が大変。


    コックピットのダッシュボード裏の配線整備するときは背泳ぎ状態じゃないと手が届きません。
    ※脳みそに血がたまってクラクラします。

    当倶楽部のロータスヨーロッパの場合、
    あまりに主治医のセッティングが完璧なので、
    ワタクシがいじったほうが調子を崩すという
    「素人のいじり壊し」
    になりかねません。
    ワタクシはどうしても本調子にならない&確実にどこか壊れた場合以外いじりません。
    ※走りながら異音や匂い、違和感など常にエンジンルーム内には気を使ってますが。

    ウェーバーのセッティングに悩んでいる人は、いい主治医に一度見てもらうことをおススメします。
    ※特にロータスはボディがFRPなので「ガソリンが漏れて一度火が付くと全焼コース」です。

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    KAWASAKI系の負圧キャブCVKの盲腸というか、オーバーフロー仕様?についてもう少し詳しく書いてみました。
    結構、質問Mailが多いのがCVK関係だったりします。

     

    基本的に、
    CVKキャブは負圧系キャブなのでシビアではないし、ツーリングには最適だと思っています。

    Z1-R。2020年も普通にキャンプツーリングしています。

    Z1-R。2020年も普通にキャンプツーリングしています。


    壊れないZはほんとに壊れません。

    ただし、

  • バルブシートの交換ができない
  • フロートバルブの純正が高い(2000円越え)
  • という、

  • マメな整備が前提
  • 放置すると絶対オーバーフローが再発する
  • 放置しなくても経年劣化でオーバーフローする
  • という素人泣かせなキャブでもあります。
    ※これが原因で不調になってるKAWASAKIのバイクって多いんじゃないかと思うんですよ。

    すでに2020年時点では、
    まともな中古のCVKキャブは3万円でも入手は難しいでしょう。
    ※ワタクシが入手したキャブはそれなりの値段でしたが内部パーツが結構抜き取られてました。

    体力が続く限り一生乗るバイクなので、めげずに細かく部品はストックしておこうと思います。
    ※今更、強制開閉の純正キャブに戻す気もないし、レーシングキャブで苦労する気もありません。

    今日の質疑応答

    当倶楽部所有のバイクは全部旧車なのにキャンプツーリングして大丈夫ですか?
    という質問MailいただいたKさん。

    程度によります!
    そして、
    程度はオーナーの愛着と執念でいくらでも向上させることが可能です。

    執念とか執着って大事です。

    執念とか執着って大事です。


    まあ、肩の力抜いて適当に肉を食うくらいのこだわりでいいと思います。

    っていうか、
    「壊れるときは何乗ってても壊れます♪」
    ので、キャンプツーリングなんてやったもん勝ちです。

    バイクが調子を崩したら、直すオーナーと直さないオーナーがいるだけですよ。
    ※ZZ-Rは執念で直しましょう♪ZZ-Rなんてワタクシの中では最新型ですよ(笑)

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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