当ブログに「ロータスヨーロッパ」で検索して訪問してくださる方が非常に多いです。
それならば、
素人代表としてロータスヨーロッパに乗ってみた感想とやらを書いてみようと思います。
超軽量級のミッドシップとはいえ、結局旧車です。
でも、緊張感があってたまらなく面白い車です。
当記事の目次
ロータスヨーロッパは遅い。遅すぎる。
実際、試乗してみればわかりますが「全然速い車じゃない」です。
絶対的な速度や馬力はありません。
いくら車体が軽いとはいえ、
50年前の4気筒1600ccエンジンがそんなにパワフルなわけないです。
一応、スペック上は120馬力前後のはずですが明らかにパワー不足ですよ。
登れー!
がんばれー!
と掛け声掛けながらアクセル踏んでいます。
例えば、
は明らかに馬力不足です。
※加速力がなさ過ぎて抜くのに勇気が必要です。
それでも、
法定速度+1割くらいで巡行するなら余裕です。
アクセルベタ踏み出来る
馬力がないということはアクセルベタ踏み出来るということです。
ただし、
矢のような加速はしません♪
それぐらいロータスヨーロッパのエンジンパワーはありませんよ♪
※ガソリン燃えてないのにアクセルガンガン踏むと生ガス出まくって危ないです。
今どきの車と違って何のセーフティ機能もありませんので全て自己責任です。
ちなみに・・
峠で遊んでいると最近のちょっとしたスポーツカーから追いかけまくられます♪
バリバリのスポーツカーと言うよりも、ちょっとした大衆車のスポーツタイプに追われることが多いです。
上り坂ではほぼ全く歯が立たないのでそういう場合は、おとなしく道を譲ることにしています。
※大体50年前の車に今どきの車で挑んでくるような奴の人間性を信じて競り合うなんてばからしいです。
こんな記事もあります▼
車高の低さから来る加速感は凄い
視点が低く閉塞的な視界からドライバーが受ける印象はかなり速く感じます。
とはいえ。
スピードメーターは穏やかな速度域を指しています。
※GPSで速度計測しましたが機械式のアナログメーターの割に正確な値を指します。
スピードメーターは結構正確です。
絶対的な速度にはならないものの、近所の峠でそれなりに楽しく遊べる速度域です。
※現行車のペースよりは少し速いくらいで流せます。
ちなみに・・
観光道路などでは登坂車線などで道を譲ってくれる人がいて大変ありがたいです。
※確かにこんなのが後ろから来たら道譲りたくなるね。
ただし、
ライトウェイトスポーツカーは加速力がないのでなかなか抜けないんですよ。
コーナーリングマシンだからとはいえ、急こう配の上り坂のコーナーリングは馬力なりのスピードでしたか曲がれません。
こんな記事もあります▼
ロータスヨーロッパはハンドルに遊びが全くない
「旧miniも全然遊びがない」と思いましたがそれ以上です。
旧車のハンドルに遊びなんて存在しません。
そんな考え方がなかった時代です。
当然パワステもありません。
※ハンドルの据え切りは車体に負荷がかかって、どこか痛めそうで怖くて絶対できません。
小径ハンドル付けてる人いますがクイックすぎて使いずらいんじゃ・・
クイックすぎるハンドル
「1cmハンドルを動かしたら隣のレーンに行く」
高速道路走行中のロータスヨーロッパではこれは事実です。
極端に言えば、
「後方確認して振り返るだけで隣のレーンに行く」
感じです。
道路のギャップを踏んでもハンドルは微妙に切れます。
ということで、
運転中はハンドルから手を離すことはできません。
そんななので当然運転中は、
・・出来ません。
ついでに言うと、
走行中に床に何か落としたら拾い上げることはできません。
※寝そべったドライビングポジションでシートベルトが身体を固定していますので起き上がれません。
ちなみに・・
ロータスヨーロッパは今まで乗ったどんな車より、ヘアピンコーナーが楽しいです。
ホントにくるくる回ります。
馬力がないので高速コーナーはそれなりですが中低速のコーナーでは、
「ちょっとオーバースピードかな?」
って速度域でも曲がれちゃいます。
※タイヤのスキール音はよほどヘアピンで頑張らないと出ません。
下りの低速コーナーが好き♪
かなり頑張らないとリアが流れることもありません。
※ショボいタイヤならもっと滑るかもしれませんが。
いずれにせよ、
車体が華奢なので車体に負荷をかけまくるようなコーナーリングはしないほうがお財布のためです。
※整備すればわかるけれど、マジでフレーム周りは折り紙のように薄い鉄板ですよ。
ロータスヨーロッパのブレーキは信用できない
※納車の時は付いてたんですが速攻で壊れたので外しちゃいました。
一応、フロントはディスクブレーキが装備されていますが・・
ブレーキパッドが超ちっちゃいです。
※バイク用?車のリアブレーキ用?って感じです。
旧車はそれなりのスピード域で楽しめばいいんですよ。
50年前の車なのでそれも仕方ないんですが。
当然、ブレーキの効きは悪いです。
サーボも外しちゃったのでコントロールはしやすいんですが、ブレーキングには相当な力が必要です。
※この時点で、あれだけのりもの好きな嫁が「運転しないことに決めた」そうです。
信用できないブレーキ
タンデムマスターシリンダーというブレーキの配管が一部破損しても何とか止まれるシステムは未装備です。
※お金持ちは組んでいるようですがモノがなかなか出てきません。他車流用する人もいるようです。
しかも、
ロータスヨーロッパはブレーキサーボをエンジンルームに配置する関係上、ちょっとっと回りな変なブレーキパイプの配管をしています。
※そのうち全部作り直そうと思って早8年経ちますが既に面倒くさくなっています。
なので、
「今日はブレーキ効くかな?」
という乗り出し時のチェックは必須です。
ちなみに・・
信用できないブレーキで下りのヘアピンにオーバースピードで突っ込んでいくのはかなり怖いです。
コーナーリングマシンなのにコーナーで勝負しずらい(笑)
ロータスヨーロッパで峠で本気で遊びたければ、ブレーキの強化は必須だと思います。
でも、
ブレーキ強化すると他の箇所にしわ寄せが来ますよ。
なので、
旧車なりに楽しめばいいんですよ、人に迷惑かけない範囲で。
こんな記事もあります▼
ロータスヨーロッパはシフトフィーリングが悪い
特に、
2速、4速のシフトミスは8年乗り続けた今でもたまにあります。
しています。
※途中に何か所か中継点もあるのでダイレクト感なんてあるわけないです。
ダイレクト感はまるでない。
某漫画では。
「腕を怪我した主人公の代わりに助手席の彼女が主人公の合図でシフトしつつ、レースを続行した」
というエピソードがありますが・・
あんなの絶対できません。
そんなシフトチェンジをぽっと出の彼女に
なんてのはよほどロータスヨーロッパに慣れてないと無理です。
ドライバーだって慣れないと難しいのに助手席からなんて無理です。
※なにせ、多少慣れてるワタクシでも未だにシフトミスすることがあるくらいです。
ちなみに・・
実はワタクシは試乗時は一度もバックギアに入れることができませんでした。
バックギアは2速ギアの左側です。
「壊れるくらい左にシフトノブを倒して手前に引っ張る」
のが正解です。
※でもたまに2速に入っちゃう(笑)
主治医が言うには、
「わざとバックギアに入りにくくしてるんだよ、走行中にバックギアに入れると一瞬で壊れるので。」
と言ってましたが、素晴らしいポジティブシンキングです♪
そして。
シフトロッドの延長部分のつなぎ目が緩むと、バックギアには全く入らなくなります。
こんな記事もあります▼
まとめ
いろいろ癖というか、ネガな部分も全部ひっくるめて「面白い♪」のがロータスヨーロッパです。
はっきり言って商品とかパッケージとしてみると全く不完全です。
決して運転が難しい系の車ではありません。
大変面白いですが、車の商品力は極めてチープです。
豪華さはかけらもありません。
間の抜けたような開口部のデザインと丸目ライトからは想像できないくらい
「粗暴で全く遊びがなく、ドライバーを許してくれない車」
と言えます。
※走行中に飲料飲めないし、ハンドルから手も離せません。
上手く乗れなくても眺めてるだけで楽しい車です♪
「旧車なんて全部そんなもん」
と割り切れない人は乗るべきではありません。
全部がプレジャー、全部がプライスレス♪
多分将来的にこんな車市販されません。
実は・・
ワタクシも実際に所有するまでは、
「高価な外車でぐりぐり走り回る気がしれません」
とか思っていました。
おとなしく優雅に(笑)高原道路でも流そうかと思ってました。
ところが慣れてくると、
という「実力もないのに上手くなったような気になる」ヤバイ車だったわけです。
「正直、こりゃ楽しいわ♪」
と、アクセル踏んじゃうような車です。
初めて250ccくらいの古い2stバイクに乗った時の感覚に似ています。
今どきの車は減点法ですが旧車は加点法です。
「少しでもいいところを見つけてあげる」
「どうしても我慢ならない箇所はできるだけ修正してあげる」
という感じでドライバーと車が一緒に育っていく感じです。
作りも簡単ですしねえ(笑)
過度に車にだけ期待するような人は今時の車に乗ることをおススメします。
その方が人も車もお互いに幸せになれますよ。
それでも、
本気で乗りたいという人がいれば中古車価格を即刻リサーチしましょう♪
※程度のいい個体も少なくなってきているし、わずかながら年々相場は上がっています。
こんな記事もあります▼