Z2からZ1-R1型に乗り換えるて「全然走れねえ」が最初の印象でした。
とにかく程度が悪かったを通り越して最悪でした。
ヘンテコなハンドリングに気が付く以前の問題でマトモに走れなかったんです。
ま、そういう個体を手にしちゃったら腹をくくりましょう。
最初は電装の問題を全部つぶすと迷いが少なくなりますよ、というお話です。
当記事の目次
大物から小物まで電装系は全部信用できない入手時のZ1-R
全く信用できないくらい電装がぐちゃぐちゃでした。
こりゃ掴まされたな・・と激しく凹みました。
さらに電装だけでなくエンジンもキャブも全部ダメという最悪の個体でした・・
「エアクリがちゃんとついていた」
「意外に綺麗に見えた」
というのが決め手になりましたが実車はとんでもない程度の悪さで、やられた感がありました。
今なら身体を張ってでもそんな買い方しませんが。
エンジンはZ1の900ccに載せ替えられていました。
※周りはあまりのぼろさに、ワタクシがバイク止めちゃうのではないかと噂してたほどです。
今でも個人輸入代行的な組織があるかは知りません。
この買い方は絶対にお勧めしません
マジでいろいろやられますし、写真だけの判断ではわかんないこと多いです。
※もちろんクレームも効きませんし全部自己責任です。
とりあえず・・
何とか動かしながら細かいところを調整しつつ運用を続けていました
ある日雨天の奥多摩を走っている最中にメインキーシリンダー裏の半田が溶けて接触不良になりました。
当然全機能がストップしました。
大雨の中、途方に暮れましたがやっとの思いで小さな車の修理工場に飛び込んで半田部分を修正したのはいい思い出です・・
※寒い秋の雨です。思い出すだけでも泣けてきます。
この事件をきっかけに
「Z1-Rの全ての電装系を見直す」
という素人のチャレンジが始まりました。
※ほとんど自棄に近い意気込みでしたし、かなり無謀でした。
手あたり次第、資料を集める
当時25年前は今ほどZ系の資料もなく当然ネットもありませんでした。
Z1はまだしも、Z1-Rっていうだけでどのショップも相手にはしてくれません。
仕方なく自分でメインハーネスから全部直すことにしました
当時荻窪にあった某ショップで売ってたパーツリストとサービスマニュアル(英語)のコピー(高い)を入手しました。
2万円近くも支払いましたが、肝心の配線図が白黒でよくわからないんですよ。
※この資料は今でも持っていますが、数値的な個所以外はあんまり参考になりません。
すでに持っていた750RSのマニュアルと首っ引きで比較しつつ、いろいろ修理計画を立てました。
ここの一角にZ系純正部品コーナーがあって助かりました。
そこで入手できるものは片っ端から入手、応用したりしました。
結構高かった記憶があるけど、即時性があるので利用頻度は高かったです。
一方KAWASAKI系のショップはたくさんあったのですがひたすら対応が悪かった記憶があります。
※当時高円寺にあったKAWASAKI系のショップでウィンカーバルブ一個1000円とか言われて二度と行かなくなりました。
とにかく当時は
雑誌以外の情報が全然ありません
雑誌のパーツ売買欄を経由して情報を入手しました。
たとえ物は売れちゃってても手土産もって話を聞かせてもらいに行ったこともあります。
※今思えばいい迷惑だな(笑)
今でも当時の雑誌の切り抜きをファイルしたものがガレージ二階に保存してあります♪
↑日本語なので逆車しかないZ系のバイクには参考になるので、ないより全然マシ。
これらもどんどん値上がりしています。
全部PDFにしておこうかと思っております。
思い切って走るのに不要な電装機能は切り捨てる
当時は
「絶対に入手できない」
といわれていたZ1-R純正のメインハーネスを諦めました。。
※今ではリプレイス品が手に入るいい時代です。
マジでいい時代だと思うわ。
Z1-Rは、メーター周りとライト裏(要するにカウルの中全般)に複雑怪奇な電装システムを持ちます。
整備しづらいことこの上ありません。
そこで、
「Z1-Rの純正電装を捨てる」
「コネを駆使して何とか入手できたZ1のシンプルなメインハーネスに変更する」
という思い切った方針を取りました。
※これが大正解でした。
ここまで結構時間と度胸が必要だったのは確かです。
とにかく、当時は右も左もわからないほど思いっきり素人(今でもですが)でした。
※実は、カウル内のハーネスがニッパーでぶった切られていた個所もあって白黒の配線図を追うのに疲切っていました。
走るのに余計なZ1-R独自の豪華機能が電装を複雑にしています。
※メーターはスピード&タコメーター以外は本当に意味がなかったです。
ちなみに・・
とにかく当時はZ1-R関係のリプレイスパーツなど皆無でしたので選択の余地はありませんでした。
思い切って豪華(?)な電装を全部オミットします。
割り切るところを割り切って
捨てるものを捨て去って
走ることにだけに重点を置きました。
結果として、
シンプルでトラブルシュートがしやすい電装系になりました。
後にこれが功を奏して副産物としてのフロント周りの軽量化につながっていきます。
※この時点で純正オリジナルへのこだわりをすべて捨てました
四半世紀の間に泣きながら直した電気的な改良点
今思い出しても涙が出るくらい悩んで困って作り変えました。
当時は食費も削って部品代に充ててました。
※今そのパワーはない・・なぁ
やっぱり最後は意地と執念です。
20代前半の素人若造であったワタクシは死に物狂いだったんですよ。
重いメーター回りの見直し
Z1の電装に変更するにあたり、具体的に変更した個所を列記します。
基本的にはシンプルなZ系ノンカウルモデルのものとしています。
※ハンドリングの記事でもう少し詳しく書きました
ちなみに・・
Z系のメーターは結構壊れます。
※旧車はみんなそんなもですけどね。
メーターステーとメーターの接触部分はスポンジで緩衝しています。
このスポンジが経年劣化でヘタって来るとメーターに振動が直に伝わります。
メーターの針が突然が暴れ始めます。
こうなるとメーターオーバーホールか買い替えです。
※Z系のメーターは二回壊した経験があります。今の220km/hメーターはオーバーホール時に0リセットしました。
ちなみに・・
Ver3として採用したゼファー用の電気式タコメーターは、突然なんかのきっかけ(峠でぶん回して遊ぶと結構頻発する)で、針が暴れ始めます。
が、しばらく休ませて再起動すると元に戻ったりします。
※よくわかりません。
基本的な資料がないので、はっきりしたことはわかりませんが、暇があったら回転数を拾うパルス線に適当な抵抗を咬ませてみようと思っています。
Z1系の純正レギュレーターはすぐに死ぬ
純正のレギュレーターはすぐパンクします。
壊れるのは時間問題です。
買うと非常に高価な純正レギュレータをゼファーのものに変更しています。
これは当時東京都瀬田にある某Z系のショップで推奨されていた改造です。
今はキットとして存在していますが当時は持ち込みで一台一台組んでくれてました。
※平日の仕事が終わった後、バイク持ち込んでも結構夜まで作業してくれました。
Zのレギュレータは必ず死にます。
少なくとも、Z1000mk2の時代になるまで普通に壊れます。しかもサドンデスです。
怖くて遠出ができませんよ。
Z系を入手したら、最初にさっさと交換するのが吉です!
レギュレーターがパンクすると・・
という地獄になります。
※バッテリー液はカラカラ、バッテリーは膨らんで爆発寸前です。
スイッチを入れるたびに、ウィンカーの電球の玉(バルブ)が融解したようになり割れていきます。
※ちなみに、最後まで残ったのはテールランプとヘッドライトでした。
ちなみに・・
Z2時代にツーリング先でレギュレータのパンクを経験しています。
それ以来しばらくはレギュレーターの予備を持って走っていたくらいです。
※新品でも意外にすぐ壊れるのですが。
Z1-Rは電流計を純正で装備したのは、
「レギュレータの不具合に早く気が付け」
ということKAWASAKIのメッセージなのかもしれません。
↓車種ごとに細かくハーネスが違うのでチェックしましょう♪
安いよなぁ・・たしか当時は15000円以上したと思った。
車検が絶対通らない純正ライトの対策
Z系に限らず旧車の純正ライトは車検で光量不足になります。
仕方なくライトにリレーをかましてバッテリーから直でライトにブーストしました。
※俗に「バッ直」と言われています。
純正では、ライトの裏が剥き出しという男らしい仕様のZ1-Rです。
なので、バッテリーからライトまで直引きするとリレーがぶらぶらしますので適当に固定すればいいんですが・・
ここは一気にノンカウルになってもいいようにライトのボディをZ1000のものに変更します。
※これでライト面が少しカウル内側に引っ込みますが車検は一切問題なしです。
ライトボディを変更するとZ1-Rの純正光軸調整機能が使えなくなります。
Z1のようにライトの下にライトボディを固定する機能を追加します。
具体的には、
ライトボディとステアリングステムの下側を「適当に曲げた針金」を追加して大まかなライトの上下を調整して固定します。
※今でもこのまま車検通ります。
ライト自体はハンドリング改善にも効果がある軽いプラのレンズ(たぶんCB400SF)に変更しました。
※径が合えば何でもいいんですよ、当時のバイクは。
Z1-Rはウィンカー自体よりウィンカーステーが割れる
ウィンカーが大きく張り出してるため、ちょっと転けてウィンカーが地面に接触すると・・
ウィンカーより先にメーター&ライトステーも兼ねているうてーが折れます。
※ごついくせに脆いんですよ、このパーツ。
対策としてでかくて重くて四角いウィンカーをアルミ削り出しの小型のやつに変更してあります。
※純正のウィンカーボディすらも際はされてるのが素晴らしいけど小さいウィンカーが好きです。
ちなみに・・
Z1-Rを購入する際はウィンカーステーの破損チェックが必須です。
意外に割れたものを無理やりパテとかで修正している個体が多いです。
※一見して見えないのでごまかされがちです。
今はリプレイス品ものもあります。
結構いいお値段しますのでお金さえあれば・・ねえ。
当倶楽部の個体はウィンカーステーがバキバキに割れてました。
無理やりパテで補修してあってダサいのなんの・・
大物から小物までまんべんなく逝ってました。
当時、デッドストックでこのパーツを見つけたとき本当にうれしかったです♪
※当時は部品探しが本当に大変でした・・
リプレイスものも・・・高い、高いよ兄貴(´;ω;`)
点火系は全部手を入れよう
イグニッションコイル周りもレギュレータに逝かれるとダメージを食らいます。
コイルが膨らみます。
焦げた匂いもします。
電装系は見えないので初期化するつもりで全部見直しましょう。
※いったんレギュレータがダメになった個体はいろいろ溶けますので全部見切りをつけましょう。
ポイント点火をフルトラに変更
※点火系をフルトラにするだけでも火花の力強さが目に見えて変わります。
DINAコイルは耐久性について賛否両論あるようですが、ワタクシは壊れたことはありません。
でも次変えるとしたら、ウオタニに・・するかなぁ。
でも高すぎるしなぁ・・
・・うわまじか、高っ!
Z1-R電装系見直しのまとめ
Z1-Rは電装系が複雑です。
あくまでもワタクシの主観というか経験上ですが最初にやることは電装系の見直しです。
旧車は電装系のどこにあっても不思議じゃありません。
余計なお世話コメント
Z1系についてはよほど調子が良くても、
ことをおススメします。
電装系がきっちりしていると他の不具合の原因追及が楽になります。
現在のZ1-Rはロングツーリングも普通にこなしてくれます。
思いっきり純正無視で作りましたが、コレでよかったと思っています。
※純正にこだわる人も多いですし尊敬もしています。でもワタクシは純正のままでは長距離走る気になれません。
ツーリング先で立ち往生して救助待ちしてる時間ってほんっとに面白くないです。
※救助に来てくれればまだマシですよ。おいて帰ればハゲタカにやられます。
現在、非常に高価になってしまったZ系です。
・・久々に見たら、ものすごく高価でびっくりしましたが
でも、手に入れてから初期化が完了するまでは更にお金がかかると思っていて間違いないです。
それでも今はリプレイスパーツがあるだけマシです。
ちなみに・・
などのセクションに区切って一個づつ問題点をつぶしていくといいです。
※入手したら一通りやった方がいいです。エンジンは最後でもいいくらいです。