ツーリング ドライブ 信州の県道散策

【長野ツーリングの穴場】マイナーな田舎県道はいつまでも走れるとは限らない

DT200WR。

DT200WR。

 

ワタクシ
長野ツーリングの穴場は県道にある。
いつまでも有名観光ツーリングスポットだけでは飽きるのです。
紙の地図を広げて「この辺りの県道を攻略するか。」とか通っぽく計画を立てればいいのです。
これが意外に面白いのですよ。
ツーリングがマンネリ化したら出かけてみると良いですよ。
意外な絶景があったりします。
それに今後マイナー県道はなくなるかもしれません。

 

長野ツーリングの穴場は県道にある

 

ワタクシ
「長野はツーリングには最適だけれど何度も同じところに行くのもちょっとねえ。」
「有名どころは混んでるし暴走車両もサンデードライバーも多いから嫌だな。」
という関東圏のライダーの多くは思ってるハズ。
ワタクシも東京在住時はそう思ってましたし。
そういう人は「県道をめぐるツーリング。」をすればいいのです。

 

長野には 山しかないのですが ツーリングスポットに事欠きません。
有名なツーリングスポットが多いので毎年夏になると全国からツーリングライダーが集まってきます。
東京からだと長野は片道250km圏内です。
高速を使えばもう少し近いので余裕で日帰りできます。

ところが。

長野への日帰り圏内に住んでいるライダーは最初の数年で大体有名ツーリングスポットは廻っちゃうんですよね。
まあ何度訪れてもいいところは良いし、特定箇所についてより詳細まで詳しくなれば仲間から尊敬もされるでしょう。
ですが。
それにしたって新鮮さや刺激は出かけるたびに少なくなるし飽きるのです。

 

道のわきの川がこんなにきれい。

道のわきの川がこんなにきれい。


こういうのが楽しいのよ♪
流されたら助からないけど。

 

実は長野のツーリングスポットは気持ちのいい山岳観光道路だけではないのです。
「アニメ:漫画日本昔話。」に出てきそうな風景の山村だったり、
誰もいない山道から見え隠れするアルプスだったり、
人がいないからこそわかる聞いたこともないような鳥の声だったり、
でっかいダムだったり、
するわけですよ。

 

 

いわば未開拓のツーリングスポットがたくさん残ってるのが県道です。

知らない土地に行くとどうしても安心な国道を選びがちですが、
田舎に行く場合は県道を繋ぐルートを策定すると意外な発見があるかもしれません。
※発見がない場合も多いのですがそれは賭けです。下手に下調べしすぎると感動が減ります。

県道は割と市街地や観光地にもあるのですがワタクシのおススメは、

  • 山を越える県道
  • 長距離の県道
  • 若番の古くからある県道
  • マイナーな三桁県道
  • です。

    別に県道探索ったって最初から最後まで完全走破しなくてもいいのですよ、適当で。
    バイク乗りは自由なのです。
    ※ワタクシは完全走破すると「なんとなくやってやった感と達成感がある。」ので好きなんですが。

     

     

    ちなみに・・

    長野県道40号はビーナスラインの中核をなしている長野の県道のなかでも有名な県道です。
    ※でも意外と県道40号のことは地元民でもよく知らないのです。

    小諸市から諏訪市まで山を抜け集落を抜けるツーリングやドライブで面白いルートです。
    ※比較的道もいいしわかりやすいし。でも立科の街でちょっとわかりづらいか・・。

    万人におススメできるのですが途中や周辺に面白いモノがたくさんあるので日帰りするのはもったいない。
    ビーナスラインの一部や道中や周辺の観光スポットもあるのでシーズンは部分的に混むのですよ。
    ※地元民はバイクシーズンにはいかないか、走るなら早朝を狙います。

    県道40号の走破は距離的には1日で十分できるのですが、出来ればゆっくりと1泊程度で満喫するのがおススメです。

    もし完全走破で攻略するのであれば、
    全線走ると標高差が凄いので気温が全然変わるため、着るモノにも気を使った方がいいですよ。

    「当ブログの県道40号の記事を見て走破して来ました!」
    という報告を頂いたりします。
    こういう反応はちょっと嬉しかったりするのです。

     

     

    いつでも通れるわけではない

     

    ワタクシ
    田舎の山にある県道の多くはちょっとした天災でも崩落したり、がけ崩れがあったりします。
    普段から交通量は多くないので一度被災するとなかなか復旧しないのです。

     

    田舎の山の中の県道というのは、
    「よくもまあこんなところに舗装路作ったね。」
    みたいなところもたくさんあります。

    したがって、
    道路が壊れても直す優先順位はいつでも後回しになりがちで復旧は遅いのです。
    ※長野は二桁国道だって崩落して通行止めや迂回しなきゃならないことも多いのです。

    まあ大抵は近づくに連れ通行止めの看板で警告していることが多いのですが、
    「行って見るまで分からない。」
    ようなところもあります。

    平日は工事中で通行止めでも土日は休工で片側通行できたりすることもあるし。
    ※看板に休工中のマグネットが斜めに貼ってあったりしてね。

    一応、ネットで通行規制の情報を確認できる場合もあるのですが大雨の直後とかだと通行止めデータの反映は遅いです。

    実際、一年単位で通行止めになって通れない県道は数多く「通れる時が通る時。」とも言えます。
    ※ワタクシが完全走破を狙ってる 物凄い僻地の 某県道は少なくとも3年は通れていません。

     

     

    いつまでも通れるとは限らない

     

    ワタクシ
    実際に走ればわかりますが田舎の山越え県道は小規模集落を繋いでいることが多いです。
    そういう小規模集落は100%限界集落です。
    いつ集落が消滅しても何ら不思議はありません。
    そうなると県道はいずれ無くなることでしょう。

     

    長野県は深い山や谷だらけです。

    山の中の道路は橋作ったり川や山沿いにグネグネしたりするので作るにも維持管理にも非常に金がかかるのですよ。
    そういった道は常に崩落や落石のリスクがありますが対処する人もお金もないのです。

    田舎ほど公共工事は遅いのですが人口の少ない集落への県道の修繕はより一層遅いのです。
    ※迂回路があって孤立してないのであれば県道クラスでも平気で1年単位で直りません。

    長野県は面積が広いくせに ろくな産業がないため 非常に貧乏です。
    たくさんの県道を維持するのは結構大変っぽいのです。
    大した人数が済んでいないような山村の限界集落のために、少ない資金を投入して道路を補修するのは無理があるのです。

    うがった目線で県の財政部の本音を言えば、
    「この集落を放棄して街に移住してくんないかな。」
    だと思うんですよねえ。
    水道とか電気とか通して維持するだけでも都市部よりコストは高いはずだし。
    ※今後、この手のインフラコストのかかる限界集落の水道光熱費は高くなるだろうという経済学者は多いですな。

    道はインフラの最たるものでもあるのです。
    山間の集落に人がいなくなれば県としては県道を維持しなくなるでしょう。

    そうなると、
    県道だった道路は市道に降格したり自治体の自主管理となります。
    これがいつまで維持できるのか・・ってことです。
    人口が少なくお金のない自治体は道路維持費どころではありません。
    集落につながる道は複数無くてもいい、ということになり選択と集中の法則に則り、管理対象から外れる道も出てきます。
    こうなると道路は次第に荒れていき、最終的には廃道になったりもします。
    だから県道を走りたければ今のうちなのですよ。
    10年後はマイナー県道がどれだけ残ってるかわかりませんよ。
    マイナー県道からしか見ることができなかった景色は封印されるかもしれません。

    少子高齢化や人口減少、限界集落の問題は田舎に来ればよくわかります。
    田舎のマイナー県道をツーリングすると、
    木々の間や崖の向こうに見えるアルプスの絶景だけでなく、
    日本の人口問題も目の当たりにできたりするのです。

    せっかく舗装路を作ってあるのです。
    まだ走れるうちに走っておくのが得策ですよ。

    今後はマイナーな三桁県道から次第に淘汰されていくんでしょうねえ・・。

    長野の県道の番号に欠番が異常に多いのは、
    「住民が少なくなって県道として維持できなくなったので欠番にした。」
    という理由もあるのかもしれません。

    「いつまでもあると思うな親と県道。」
    なのです。
    ならばあるうちに出来るだけ走っておきたいもんですな。

    ちなみに・・

    マイナー県道の行きつく先のキャンプ場は電気も水道もないというちょっとした秘境見たいなところもあるのです。

    市街からほんの少ししか離れてないのですが地元民ですらろくに知らないくらい知名度が思いっきり低かったり。
    キャンプ場は地元の小中学生のイベント的なことがない限りいつも空いてるのでおススメではあります。

    キャンプ場から少し登るとかつて牛を放牧してた放牧場があり、雲が晴れれば絶景だったりするのです。
    ※熊が出るらしいので気を付けたほうがいいと思いますが。

    ワタクシも最初に行ったときは雲の中の牧場の浮世離れっぷりに震えましたよ。

    長野県道346号とDT200WR。

    長野県道346号とDT200WR。


    こんな道の先に電気も通ってないキャンプ場がある。
    ※放牧地もある。

    キャンプをするなら市街地でシッカリ買い出ししてこないと大変な目に遭います。
    キャンプ場では何も手に入りません。
    一応、スマホの電波は限界ギリギリで届く、というレベル(笑)
    ※管理人さんがいる時間は一応食事はできるのですが白飯は要予約。

    こういう所こそが穴場スポットなのですよ。

    こういう所を数多く知ってるのがカッコいいのです。
    ※でもソロキャンプはクマがちょっと怖いかも。

    県道巡りをしてるとそういう場所に行きあったりするのがまた楽しいのです。
    通り抜け出来ないどん付きの県道にはこの手のスポットが少なくないのです。
    それも市街地から結構近くて意外だったりする新鮮さもたまりません。

     

     

     

    マイナー県道ツーリングの注意点

     

    ワタクシ
    長野のマイナー県道は大抵グネグネしています。
    道は細く片側1車線あればマシな方です。
    こういう所をめぐる場合は車よりバイク、大きなバイクより小さなバイクの方が向いています。

     

    田舎の山越えをするマイナー県道の沿線には小規模集落があり、
    各々を繋いで舗装路が構成されているので多数の分岐があります。
    この分岐が非常にわかりづらいのです。

    分岐にある案内板は地元民用なのでよそ者にはわからない地名で案内が出てたりします。
    そもそも、
    案内板が出てればいい方で、無い場合とか小さい表示だけってことも少なくありません。

    どう見てもメインではない細いルートの方が県道なこともあるので気が抜けないのです。

    マイナーな県道ほどツーリング時は、
    「迷いやすい。」
    というのが最も注意すべき点だと思います。
    ※だからこそ攻略するのが楽しかったりするのですが。

    迷っても人がいないので道を聞くこともできませんしねえ(笑)
    まさに自分だけが頼りです。

    分岐する本道が地味すぎて、間違えてることすら気が付かないまま進んじゃうことも多々あります。
    そうなるとUターンすることになるのですが道幅はずっと狭いのでUターンできるところは多くないのです。
    こうなると取り回しの楽な小さいバイクはがぜん有利になるのです。
    ※あとオフ車ね。

     

     

    また、
    マイナー県道ほど空いているので軽快に飛ばしたくなりますが、

  • 路面は悪いわ
  • 対向車は見えないわ
  • 車線は細いわ
  • 落ち葉や砂で荒れてるわ
  • カーブミラーは明後日の方向向いているわ
  • 飛ばす方が悪いという状況が続くのでおのずと安全運転になります。
    そういうセクションではデカいバイクより小さいバイクの方が楽しかったりもします。

    ワタクシは見通しが悪いコーナーでは「警笛鳴らせ。」の看板がなくてもホーンを鳴らす主義です。
    ※対向車は普段から交通量が少ない道では油断しっぱなしのことが多いので。

    当然、ペースは上がらないので時間がかかる割に走行距離は稼げないと思った方がいいでしょう。
    十分に余裕を持った計画が必要になります。

    いつまで走っても景色が変わらないし、前走車もいなけりゃ対向車にも合わないなんてことも多い。
    そうなると軽めの異次元に入り込んだっぽくてちょっと不思議な気分になることも多いのです(笑)

     

     

    マイナーな県道ほど道中で給水、給油できるポイントは皆無と思っていいです。
    沿道に自販機すらないのは普通です。
    ※自販機があっても電源が最後に入ったのは10年以上前、みたいな廃自販機だったりします。

    沿道に民家はあっても廃墟も多く、人気がないのも普通です。
    ※それすらない県道も数多い。

    温泉の看板があっても営業してないとかね。
    ※手書きの看板だと営業している可能性はかなり低い。

    極極稀に他所から移住してきた人が 酔狂で 細々とやってる飲食店があったりするのですが、
    営業時間とか凄く微妙だったりするのでタイミングよく食事にありつけるのは奇跡レベルと言ってもよろしい。

    基本的にマイナーな山越え県道の沿道にはほとんど何もないと思ったほうが良いのです。
    ※だからこそ、非日常なのですよ。これを面白がりましょう♪

    なので、
    マイナーな県道に向かうには

  • 飲料は必携
  • 食料もあった方がいいかな
  • ガソリンは余裕をもって
  • トイレは済ませておく
  • トラブルがあっても対応できるようにしておく
  • は必須ですな。

    軽めのサバイバルとも言えます(笑)

     

     

    でもそういうマイナーな県道にもなぜか外国人のサイクリストがいたりする不思議。
    ※どっから来てんだか。これがインバウンドってやつなのか。

    まとめ

     

    ワタクシ
    長野のマイナー県道は凄く面白いし新鮮です。
    こういう山間の生活ってどうなんだろう?と思ったりします。
    どこまで買い物に行くのか、どこまでガソリン入れに行くのかとか住民に聞いてみたい。
    普段考えないいろんなことを走りながら考えますな。
    で、たまに視界が開けるとドカーンという絶景があったりします。
    でも大抵誰もいないので独り占めできます。

     

    長野の県道と言ってもメジャーな県道も多いです。
    前述したビーナスラインも県道だし、戸隠だって県道ですしねえ。
    こういうメジャーな県道だと交通量は国道並みです。
    なので、
    ひとくくりに「県道。」と言えないのがまた奥深いのです。

    ワタクシがライダーにおススメするのは、
    「道中に一本も県道の看板がないくらいのマイナーな県道。」
    「マイナーな山越え県道。」
    「山中で行き止まりになってる県道。」
    です。

    意外にもこういう田舎の県道をめぐる 変態 ライダーは少なくないのです。
    地元以外のナンバーを付けて荷物を積んだいわゆるツアラー系ライダーが多い気がします。
    ※地元民は地元のマイナー県道には興味がないらしい。

     

    日光キスゲ。

    日光キスゲ。


    有名な高山植物ですが標高の高い県道の道端に咲いてたりする。

     

    こういうライダーの何人かと接触して話をしたことがありますが、
    初心者をはるか昔に通りすぎた中堅以上のベテランライダーが多かったです。
     迷い込んだ人もいたけど 有名観光ツーリングスポットには行き飽きた、みたいな人がほとんどでした。
    なので、
    装備もしっかりしてるし、ライディングも上手い。

    そしてソロツーリングの単独行が圧倒的に多いです。
    傾向としてベテランライダーほど群れないし、
    こういうルートで好き勝手走る場合、人と一緒に走るのは気を使って疲れるんですよねえ。
    ※道に迷っても自己責任だし、Uターンしても怒られないし。

    ワタクシも今日はあんまり行かない道をガンガン走りたいなー、という場合はソロで出かけることが多いです。
    何かあれば自己解決せねばならないのですが、そうならないように自己管理するのです♪

     

     

    長野の県道に興味が湧いたら当ブログの「県道散策。」のカテゴリーの記事を読んでみるといいよ。

     非常に地味ですが 暇つぶしにはなるハズです。
    記事には派手な画僧があるわけでも無いのですが、その時感じた体感というか雰囲気というか感覚的なものは自己体験じゃないとわからないので自分の周りの興味が湧いたマイナー県道に行ってみるといいですよ。

    県道より一層地味な舗装林道とか広域農道とかも面白いんですよねえ・・。
    そういう道を走っても統一感のある記事にしづらいので書いてませんが実は長野のその手の道もメチャメチャ走っているワタクシです♪

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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